ミノリの盤上遊戯録

ボードゲームあそびます。

【ふるよに】(前編)『桜降る代に決闘を』入門インスト【ボドゲ/インスト】

 

序:桜降る代へようこそ

 

はじめての「ふるよに」をプレイする皆様、こんにちは。桜降る代へようこそ。

桜降る代のミコトのミノリと申します。

 

『新幕 桜降る代に決闘を』というゲーム、メガミ2キャラを組み合わせ、わずか10枚のカードの読み合いによるハラハラ感がポーカーのような快感を生み出す[1]神ゲーです。

 

しかし、ボードゲームの悲しい性、最初に覚えることがどうしても多くなってしまいます。わたしも何人にも「ふるよに」のインストを繰り返し、苦労しながらも初めてのプレイヤーがどこにつまずくのか気づいてきました。

 

そこで、わたしミノリが僭越ながら、皆様に桜降る代の第一歩を案内させていただきます。一応、わたしだって大会で入賞するくらいは遊んでますから、攻略面の方もちょっとは伝えられますよ[2]?なんといっても、決闘は楽しく勝ってこそ強くなりますからね!初心者でも大丈夫。説明に使うカードは『基本セット』だけですし、一つ一つお話していきます。難しい話やネタ、小話は、脚注でちんまりやりますから、読みたくなったら読んでくださいね[3]

それでは、いざ参りましょう。

 

著者:minori(ミノリ)

ボードゲーマー。好きなゲームは「Scythe:大鎌戦役」。ボドゲ制作に関わったことがあり、プレイではアートワークと世界観のフレーバー、リプレイ性を求めるヴォ―ソス[4]。『パッチワーク』世界ランカー。

2021年5月(シーズン6-2)から「ふるよに」をプレイし始める。そのゲーム性にハマり現在に至るまで数百戦やりこみ続ける。2022年には大会に出場するようになり、参加2回目の大会で入賞を果たすまで成長した。決闘では主に中距離キャラを得意とし、ユリナやハツミを好んで使う。

<ハツミチャンカワイイヤッター!

▲ハツミさま。海の生物と戯れ波間を漂っていたら、人間から勝手に†偉大な海のメガミ†として認定されている。そのためメガミとしての威厳を保とうと必死に頑張る。航海を権能として持ち、物語ではクジラを使役して戦っている。

世界観:桜の世界の物語り

  世界の各地に花開く、神座桜(かむくらざくら)と人々がともに在り続ける世界。

 

それゆえ、この世界は『桜降る代』と呼ばれています。そして、神座桜には、超自然的な力を持つ、「メガミ」が宿ります。人々はメガミの力を使い、メガミは人々が作る代の中を共存して生活しています。

▲桜降る代のメガミたち。それぞれ独自の権能を持っている。


 あなたは「ミコト」と呼ばれる能力者。普段はちょっと身体が頑丈なくらいですが、神座桜の下では、両手にメガミの力を呼び起こして超常的な力を発揮できるのです!メガミの力が宿った武器を用い、権能を用い、桜花結晶で身を守ることができます。

 そうして行われるのが「桜花決闘」。桜降る代では、神座桜の下で宣誓の言葉を述べることで、決闘が始まります。紛争の解決として、自らの限界を試す手段として、祭事として、桜花決闘は様々な手段で用いられます。

 

因縁の果て、眼前に立つのは己が好敵手。

さあ、いざ臨め。

胸に想いを 両手に華を

桜降る代に決闘を!

 

『桜降る代に決闘』の世界は、おおよそ明治時代に入ったばかりの日本をイメージするとわかりやすいかもしれません。人々は和服を着ていますが、洋服を着る人もちらほら居るようですし、外国との繋がりもあったりします[5]。『東方Project』が好きならば、幻想郷のようなイメージでもいいかもしれませんね。桜花決闘がスペルカードルールみたいなもんです。いろいろなメガミが社にいて、人々はメガミに気に入られることによって、力を分けてもらっているんです[6]

 

勝利条件:好敵手を倒すべし

 桜花決闘では、ゲームの開始時点で自分と対戦相手はそれぞれ10個のライフを持っています。そこから攻撃をしたり、山札を使い切ったりするとライフにダメージを受けます。それを繰り返して、先に相手のライフを0にした方が勝利です[7]

 一番大事なのはもちろん攻撃ですが、このゲーム、山札が7枚しかないのでだいたい3ターンで山札を使い切ってしまいます。なので、山札に何が残っているか、いつ引けるか考えるのも大事になってきますよ[8]

 

それでは、まずこのゲームの基本となる「攻撃」、そして間合いを合わせる「基本動作」、そしてゲームに登場するカード「行動」「付与」と、「切り札」の使い方をゆっくり、順番に紹介しますね!

 

STEP①攻撃カード:人はメガミパワーで殴れば死ぬ

 

それでは、これから決闘について、一歩一歩やっていきましょう。まずは一番大事な攻撃です。左側に赤い「攻撃」と書かれたカードがそれです。(青いカードや緑色のカードで攻撃できるのもありますが、まあそれは後で話しましょう。)

 攻撃カードはゲームの中で一番大事なカードです。これは決闘カードゲームですから、相手をぶち転がすには、こちらからダメージを与えないといけないですよね*1。極論、デッキを全部赤いカードにするとそれだけでそこそこ強いデッキになります。パワーイズパワー、暴力がすべてを解決してくれる。

▼左上の数字が「適正距離」

▲攻撃カードは赤い札。左上が射程、左下がダメージ。

武器によって射程は大きく変わってきます。

 

攻撃カード[9]の右上には「3-4」などの数字が書かれております。これを「適正距離」といいます。攻撃カードは、適正距離の中の間合いにいないと、使用することができません。(空打ちもできません)。

まあ簡単に言えば、間合い10から刀を振っても、相手には当たらない、ということでしょうね。武器によっては…例えば、銃なら、間合い10からでも当たる攻撃があります。要は、攻撃カードを使いたい…すなわち、間合いを合わせた上で、攻撃カードで相手のライフを奪う必要があるわけです。

相手のライフを先にゼロにしなきゃなりませんからね。

 

それでは、ちゃんと間合いを合わせて(合わせ方は後で話しましょう)、攻撃カードを使えたとします。攻撃カードが使用されると、左下に書かれた3/1みたいな数字が参照された攻撃が発生します。これは攻撃で相手に与えるダメージを表していて、左側に書かれた数字がオーラダメージ、右側に書かれた数字がライフダメージを表します[10]

 

「桜刀」の場合、オーラダメージ3かライフダメージ1を与える攻撃になるわけですね。受けるダメージは、相手が選択します。オーラダメージを受けた場合、オーラからダストへ、ライフダメージを受けた場合はライフがフレアへと移動します。ただし、オーラダメージを選択するには数字分のオーラが必要*2で、オーラが足りない場合はライフしか選べません。

▲ライフ確定の「花弁刃」、オーラダメージ確定の「浦波嵐」。

攻撃には攻撃成功後発動する【攻撃後】効果を持つものもある。「浦波嵐」は相手の攻撃のダメージを引き下げる効果を持っている。

 

「花弁刃(-/1)」のように、ハイフン(-)がある攻撃の場合は、どちらか一方しか選べないということを表します。確定ダメージを持つカードはクセが強いですが強力なカードが多いです[11]。デッキにうまく取り入れられるといいですね。

 

今回はここまで。なかなか大変だと思いますが、お疲れさまでした。

後編では基本動作と行動・付与カードの使い方を学びましょう。

【ふるよに】(後編)『桜降る代に決闘を』入門インストに続きます。

 

Footnotes

[1] メガミ二人で組み合わせて快感を生み出すって、百合的な意味じゃないですよ?(まあ、わたし百合カプを妄想してメガミを組み合わせたりするんですけど…)そういうのが好きな人は公式ブログ小説『桜降る代の神語り』を読むとよいぞ!和風バトルも百合も楽しめるぞ!(現在完結済みで、続編『八葉鏡の徒桜』が連載中です。こっちもオススメ)

[2] 全国大会レベルだと実力が化け物じみててヤバいです(5年続いてるゲームですから知識面がすごいんですよ…)。私の実力としては、彼らには8割勝てないですがそのヤバさをちゃんと解説できるくらいの実力だと思ってください。

[3] 本記事にて使用する画像は以下の提供でお送りいたします。

Credits:ふるよにコモンズ/BakaFire,TOKIAME

URL; https://main-bakafire.ssl-lolipop.jp/furuyoni/na/rule.html

[4] MtG発祥の用語でフレーバー重視のプレイヤーをさします。私の場合はアートワークとフレーバーテキストを眺めて、妄想にふけるのが好きだったりします。フレーバーに従ったロールプレイをするのも好きです。だってアートとフレーバーがなかったらゲームってただの骨組みじゃないですか?ボードゲームって、デジタルゲーとTRPGのいいとこどりで、ロールプレイやハウスルールを楽しみながら、楽しいデザインがされたゲームを遊べるのが良いところだと思ってます(オタク特有の早口)

???「ボードゲームで遊ぶとき大事なのはイマジネーションだ」

名作ゲーの中でも「カタン」はアートに没入できず、何戦やってもヘタクソなのでちょっと苦手だったりします。(誰か僕に魅力と戦略を教えてください)あ、でも宇宙カタンは好きだわ。

最初に遊んだボドゲはたぶん将棋。(一応将棋と囲碁は有段者)

 

[5] 達人セットのハガネちゃんはスパッツ履いてますし、サリヤさんは外国の人なので洋服です。とはいえ、『桜降る代の神語り』では、やはり和装がほとんどであり、洋服は一般的ではないようですね。でもホノカちゃんのシースルーのスカートとか、ヤツハちゃんの黒タイツとかは大変えっちだと思います。けしからんいいぞもっとやれ。

なお、このゲーム、どのメガミが好きか語るとだいたい性癖が割れます。(レンリ好きの友人を見ながら)

[6] まあ屋敷を一瞬で丸焦げにしたり、地震起こすような危ない能力持ちとか世界征服たくらむ秘密結社の長とかINT極振りのピンク髪のやべーやつもいるんですが、やべーやつらもそれはそれで世の中に役立ってたりします。

ちなみに私は東方原作だと『永夜抄』と『輝針城』が好きです。(孤独のウェアウルフすき)

[7] ライフが0になるからといってミコトは死ぬわけではありません。桜花結晶(場にあるトークン)攻撃を身代わりに受けて身体ダメージを軽減してくれるので、それがなくなるともう身が守れなくなって負け、ということなんでしょうかね。決闘で死なないならガロア先生も桜降る代に生まれてたらマシだったのでは。

[8] 再構成の枚数を偶数に調整することで、山札を0枚まで引ききることができます。「偶数再構成」と呼ばれるテクニックです。もっとも、シンラ対面みたいに奇数に調整した方がいいケースもあります(※相手に山札を削られるため)。その辺は、相手のメガミや自分の戦略と相談して考えましょう。

[9] 正式には「攻撃札」「行動札」「付与札」なんですが、説明をわかりやすくするためまとめて「カード」と呼びます。「攻撃札」は俗称で「赤札」とも呼ばれます。

[10] 攻撃のオーラダメージが6以上になる場合、5に切り下げられます。しかし、例外として「超克」を持つ攻撃は、オーラダメージの上限がなくなります。ハガネの「大天空クラッシュ」ヤツハの「六葉鏡の星の海」など強力な切り札が持っていることが多いですね。

[11] 「桜寄せ」「苦ノ外套」のように、相手オーラを動かす行動カードも、疑似的な確定オーラダメージとして使ったりできます。行動カードに対応することはできないので、極めて凶悪な攻撃カードとも化します。オボロの「誘導」なんかでも似たようなことができます。むしろこっちの使い方がメインまであります。

*1:突然生への意思を†覚悟完了†するヤツとか、RS2の吟遊詩人がごとく英雄譚を語りはじめるヤツとか、相手を知識で啓蒙して勝つヤツとかいますが、それはまあ後からでいいでしょう

*2:オーラダメージ確定の攻撃でオーラが足りない場合は、全部のオーラでダメージを受けます