ミノリの盤上遊戯録

ボードゲームあそびます。

【おしらせ】ブログ休止します。

ミノリです。あけましておめでとうございます。

能登半島地震に被災した皆様には、心よりお見舞いします。私としても、可能な支援をしていく所存です。

 

表題の件ですが、某H法科大学院に進学することが決まりました。それに伴い司法試験合格まではしばらくボードゲームから離れることになりますので、それにともないブログを無期限休止させていただきます。

 

司法試験合格後は、またボドゲで遊べるようになると思うので、しばらくの間皆様とはさよならです。このブログを読んで頂いた皆様にはとても感謝しています。

 

それでは、またお会いしましょう。

 

藤花 ミノリ

【ふるよに】新生ウルトラクイズデッキ(イカサマ)【書機器】

お久しぶりです。ミノリちゃんです。

そろそろ新メガミ追加ということでふるよにに帰ってきました。

(院試は結果待ちです。早く決まらないとメンヘラになります)

 

一応新シーズンが始まる前にシーズン8-2でのカード更新の影響を見るために数戦プレイした結果、やっぱシスイは強いです。アキナと違ってコアパーツは全部ナーフを免れましたからね。新キャラの性能にもよりますが、近距離メガミを採用するとなれば環境には残るでしょうね。

 

個人的に気になったのは塵の残響装置のエラッタ。使ってみた感じ変身スピードが想像以上に早く、終焉来タレでの詰みが通る相手ならかなり脅威になりそうです。あと2/1になったおかげで銃塵で

バックドラフト残響装置3/2†

ができるようになりました。草。でも地味に打点が細いの問題だったからおいしい。

 

もう一つ気になったのが今回とりあげる「らすとりさーち」の改訂。全力カードでのクイズ発動権および伏せ札の生成能力を得たので、強い全力と組み合わせて悪さをできないかなーと考えた結果生まれたのが今回のデッキです。

 

【書機器イカサマ型ウルトラクイズデッキ】

立論 反論 引用 詭弁 りげいなー あくせらー もじゅるー

らすとりさーち 完全論破 どれーんでびる

 

はい。全力でらすとりさーちでの正解を目指すデッキです。完全論破+引用によるデッキ破壊で被弾を避けて遅延し、相手の再構成スピードを上げ、大発見後はびぐごと森羅判証で相手をライフ差圧殺することを狙います。

【カードの役割】

立論/反論:らすりさ用赤マナ。反論は紫マナもついててお得。

引用:クイズの正解率を上げるため+被弾リスク軽減に採用。紫マナの煽動でもいいかも。

詭弁:赤マナ兼道中打点出す用。鬼謀詭弁で相手全力使用が通れば爆アド。安定させたいならあならいずで良い。

りげいなー:いわずもがな完全論破を使いまわしつつらすとりさーち起動用。

あくせらー:あくせらー詭弁やりげいなー起動用。

もじゅるー:クルルのエンジン兼緑マナ。キーカード。

 

らすとりさーち:ウルトラクイズ

完全論破:相手の通常札を物理的に減らし火力低下+クイズ正解率向上目的。

どれーんでびる:保険兼紫マナ供給。

 

わりとネタデッキにみえますが、昨今の環境はシスイの登場によりフレアをあまり溜めない=切札に依存しないデッキ構築が主流であり、切札火力が薄いという環境をメタった構築です。シスイであれば刻み刃、カムヰであれば散華刃のように、通常攻撃札にキーパーツを持つメガミが増えたため、完全論破でそこを封じ、ついでにクイズ正解率を1/7から1/6に上げることができます。

 

楽しいので使ってみてください。新生らすとりさーちは意外と動きます。

ふるよにプレイヤーがGGSTを250時間プレイしてみた。

みなさんお久しぶりです。ミノリです。大学院入試とかいうやつと病気の治療によりしばらくボードゲームの記事を書かずにいたので、ちょっとした生存報告です。

 

今回のテーマは、『ふるよにと格ゲー』、ストリートファイターの新作も出たし、わたしもふるよにで格闘に興味持って格闘ゲーム(Guilty Gear Strive)始めたので、ふるよに勢向けにGGSTの話をしようと思います。

 

◯使用キャラ

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ブリジット。通称鰤。

イギリス産の男の娘。

 

 

そう、生えている。

生えているのである(重要)

 

 

あと声がかわいい。cv.石見舞菜香さん。ライスシャワー(ウマ娘)の人。おかげで生やしライスなんて呼ばれたりもする。

象徴武器はヨーヨー。中距離バランスキャラで、ふるよにでいうメグミみたいなポジ。

 

 

◯初心者が格ゲーやって勝てんの?

A.それなりに勝てます。

私は格ゲーをするのはGGSTが初なのてすが、それでもランクタワーでは200時間で9F(10F+天界)で勝率50%ちょっといかないかな…くらいの成績は出しております。一応チュートリアル終わって始めたてが5Fだったので、成長もしてますし。意外と勝てますよ。まあ格上にボコられることも多いですが…

 

◯やっぱ反射神経ゲーなの?

A.そうでもない。知識と読みが大事。

一番上ランクのゲーマーに聞いても20F(フレーム=1/60秒。20Fはおよそ0.3秒)はなかなか反応できないらしい。そんな中で3F5Fとかの技をやりあってるので当然見てから反応なんてできるわけがないので、事前知識や読みで技を見ている。なので実質的にはふるよにに近かったりする。

 

◯じゃあ何を読み合ってんだお前ら?

A.基本的に打撃と投げとガードのじゃんけんしてる。

これはだいたいどのゲームも同じで、打撃は投げに勝ち、投げはガードに勝ち、ガードは打撃に勝つ、というジャンケンをやっている。もちろん、三すくみというわけではなくて、たとえば投げと投げであいこでも勝てるコマンド投げというものがあったり、打撃と打撃のあいこでも勝てる無敵技(いわゆる昇竜拳)があったりする。

これが格ゲーにおける本質的構造。

 

アケコン使わなきゃダメ?

A.そんなことはない。

海外勢はプロもほとんどパッドだし、私自身箱コンで困ったことはない。なので普段からゲーマーの人間は普段使ってるコントローラーで全然問題ない。ただ、慣れないうちは力が入りすぎてアナログパッドをダメにしがちなので注意(1敗)。

 

◯メガミっぽいキャラいる?

A.けっこういる。

ユリナ・サイネポジのバランス型強キャラであるソルとカイ、ライラみたいな近距離ゴリラ、イルカに乗ったヤ◯ザことメイちゃん、扇を武器に戦うアンジなど、意外とふるよにっぽいキャラもいる。ギルティギアシリーズのキャラはアイデンティティや生きる意味などを探しているストーリーもあるので、けっこう近いかも。

 

◯最後に

ふるよにという小難しいゲームを楽しめる人間なら格ゲーは楽しいと思う。あとGGSTはボードゲームが発売されたりする。なのでぜひ、楽しみの幅を広げてみてほしい。

アース(Earth)の戦略をがんばって解説する回

久しぶりにブログ書きます、ミノリです。

先日の記事で話題にしたEarthというボードゲーム、面白いから攻略記事書くよー...って言ってました。そしてBGAでも100戦以上遊びました。そのうえではじめに言っておこうと思います。

このゲーム、よくわかんねぇ...

なんとなくの攻略はあるんです。しかしカードが多すぎるせいで一般的な理論としてまとめることが難しい。というか私レベルでは無理と思います。なのでわたしがかける範囲で、アースというボドゲをどういう風に戦っていくべきか記しておこうと思います。実質敗北宣言なわけですが、カードが多すぎて安定する戦略が見つかりません。ゆるして。

 

①各アクションごとの戦略の特徴

アースには、①緑(植え付け)②赤(堆肥化)③青(水撒き)④黄(成長)の4つのアクションがあり、強さがそれぞれ異なります。まずそれらを解説します。

緑アクションは比較的速攻に向いたアクションであり、2枚植え+4枚から1枚ピックがついてくるためカードの選択の幅もそこそこ広いです。土壌能力や緑能力(植え付けに反応)をすることで手数をかけずにリソースを回復できるため、堆肥コストを圧縮しつつ強い得点札(主に地形札)を叩きつけることに向きます。弱点としては、カード運の影響が強めな点です。地形札は強弱がわりと大きいため、初動で強い札がないと厳しい戦略になります。また、堆肥を確保できないとジリ貧になるケースが多いです。

赤アクションはバランスの取れた戦略です。5堆肥+2点ともらえるリソースが多いうえ、コストが重い札でも運用できるため島を強くすることに向いています。赤能力を持つ植物や土壌の中には手札を堆肥化するカードがあるため、その能力を使うことで余った手札を得点に変換することができます。また、ほかのプレイヤーがそれなりに赤アクションを打ってくれるためそれに便乗することができます。そのためドローソースと組み合わせる戦略が強力です。赤アクションの弱点は、手札が尽きるとやることがなくなり虚無と化す点です。手札リソースが回るよう意識して立ち回りしましょう。

青アクションは得点の爆発力に優れます。素点で6点+2堆肥がついてくるうえ、新芽トークンは堆肥に変換できるため調整能力にも優れています。新芽や成長トークンを一気に増やせる札が多く、余った手数を大量得点に変換できます。青アクションの弱点は、相手プレイヤーのアクションに便乗しにくいこと、速攻に対してやや得点の伸びがつらいところ、土壌の堆肥が枯れると動かないことです。

黄アクションは安定する戦略ですが、得点効率は低めです。カード4枚引きは安定や堆肥化による得点につながり強いのですが、成長駒は樹冠まで立てないと効率が良くなく、かつ成長駒は新芽と違い簡単に取り除けないためリソースの動きが苦しくなります。特化戦略としてはあまり選びたくはないですが、黄能力はドローソースや成長駒追加など優秀な能力持ちが多いため、あまった札を処理することができるならば考慮に値します。弱点としてはやはり道中のリソース不足や、堆肥不足になると詰む点があります。

以上の特徴を踏まえたうえで、ある程度全体のバランスを取りながら島を組み立てていくのがよいでしょう。とくに大人数でのプレイになると、相手のアクションに便乗していくことが重要になるため、特化戦略よりは能力を全体にバランスよく散らしていくのがおすすめです。

 

②最初の島の選び方

ゲームが開始されると、プレイヤーには島カード、気候カード、生態系カードが配られます。これらのカードの選び方のコツを説明します。

1:動物相カードに適合したものを選ぶ

島カードや気候カードには強弱こそありますが、ゲーム全体からすればさほど大きなものではありません。そのため、島カードや気候カードは、動物相カード(共通の目標カード)の内容に沿ったもの(島や気候を参照する目標カードには島や気候のマークが書いてあります)をピックするのがおすすめです。これらは純粋に達成が速い方が得するため、ほかのプレイヤーより有利な条件に立つことがそのままメリットになります。

2:初期手札と堆肥が多いものを選ぶ

島カードには初期手札(手札ー堆肥化する札)と堆肥の記述があります。初期手札と堆肥はそのまま初動の安定につながるため、ここで選べるならばできるだけ多くの手札と堆肥がもらえるものを選びましょう。最多は「カウアイ島」(7枚)ですが、個人的には能力との兼ね合いをふまえると「九州」「西ノ島」「アイスランド」あたりが強いと思っています。

3:自分のアクションに反応するタイプの能力

島や気候には、「自分が〇〇アクションを選択した場合」のみ発動する能力があります。これらの能力は2ドローなど比較的強めのものが多いですが、プレイヤーが多い場合だと自分のターンが少ないため、これらの能力をピックするのは2、3人プレイのときがベターです。逆に大人数でのプレイは、コストを減らすパッシブ能力や、反応しやすい赤や黄のアクション、使いやすい堆肥がもらえるアクションを選ぶとよいです。

 

③強カードのプレイ

数が多すぎるので、おすすめだけ紹介します。

 

⭐︎地形

・2コス9点の地形(セコイアの倒木など)

純粋に得点効率が高い。また肥料コストを下げてくれるため序盤でも損しない。

・浜辺

隅に置くだけで7コス17点とそこそこ悪くないうえ、16枚埋め切れないリスクを緩和してくれる。生息地が全部あるため意外と補助が受けやすい。

・腐敗した土地

1堆肥につき1点。赤ルート最強のお供のひとつ。実質60点出せるのは強い。

・花咲く土地

4コス以上のカード1枚につき3点。緑ルート最強のお供で、なぜか得点上限が存在しないため打てると非常に頼もしい。

・斜めの植物種参照(平原など)

9コス30点。条件のわりに点数高め。

・アクション制限を伴うカード(死火山など)

緑能力が非常に強いため、その色のルートを使わないならとても優秀。黄色>水色>赤色の順で強いと思う。

 

 

【ふるよに】シーズン8-2更新カード評価③

今回で最終回です。お付き合いありがとうございます。

 

レンリ:魚吊り

桜花結晶の移動先が自フレアに変更

 

ここにきて魚吊りの強化が入りました。実質対応で使える超反動ですね。

魚吊りというカードはわりとレンリの防御面の生命線であり、相手より近い間合に潜りながら嘘突きを使い、また前進対応として相手の3間合や4間合いの攻撃を透かす札でした。とはいえ対応として使うなら偽証で使うことはできず、偽証として使うならば前者の使い方になるのですが、偽証に成功したとして獲得できるのは基本動作とほとんど変わらず、レンリに偽証された側としては反証をスルーしても別に支障はないカードであり(むしろルルララリが飛んでくるリスクを考えるとリターンが乏しい)、あまり偽証で使っておいしい札ではないなぁ…というカードでした。

しかし移動先がフレアなら話は別です。あらゆるカードを毎ターン前進宿しの2APに変換できると考えれば相当強く、レンリとしても偽証を通したときに相当のリターンが得られるようになりました。もともとレンリはなれの果て(+完全論破/巫女神楽)やルルララリを採用する関係でフレア運用がカツカツだったのですが、それがある程度緩和できるように思います。レンリを使われる側にしても、魚吊りをオートで通すとレンリ側にリソースの余裕ができ偽証をさらに仕掛けられるという嫌なループに入るのである程度反証の必要が生じ…、とレンリをめぐるゲームにだいぶ変化が生じるように思います。

 

レンリは見た目のスタッツこそ低いですが気づけばなぜか10点とれて相手が死んでいると表現できるメガミであり、もともとライフを取る能力は悪くありません。そのため火力を強化するとバランスが難しいだろうな...と思っていたのですが、フレアという間接的な補助が入ったことにより、最大出力を上げずにデザイン的に意図しているレンリの動きをプレイヤーに体験させることのできる良い調整であると思います。

 

アキナ:直接金融

隙が追加

相オーラ→(1)→自オーラに変更

集中1を支払えば 相オーラ→(2)→自オーラに

 

やっぱ許されなかったか...

 

アキナの直接金融は隙が付き、実質的にコストとして集中力を要求するようになりました。

直接金融は言わずもがなアキナの強カードであり、相オーラ→自オーラと投資券、1/0が付いて実質6AP以上の働きをする全力カードです。遺灰呪と大嵐が泣いとるぞ

オーラ2個が付いてくるという効果が大変偉く、2巡目以降でも安定して振れる全力札だったのですが、隙が付いたことにより直接金融を打つかどうかはだいぶ相手に依存するようになりました。このカードから切取法やライフ回収でのリーサルに繋げることも多かったため、アキナの安定性を崩すという意味でも隙を付与したのだと思います。

S8にアキナが流行したのは直接金融→恫喝で1巡ライフ2点を取る動きが安定して強く、環境にこの動きを抑止できるメガミ(代表例はチカゲ)がおらず、あまりに万能に機能しすぎたことが原因であると思われます。S7ー2でちょっと流行った橇笛もなんかご明算で流れ弾受けてたし。

アキナのコンセプトは大雑把にはリソース差による圧殺であり、アキナは直接金融から簡単にリソースを増やす動きにアクセスできたため、このことがある程度の速度を伴わないメガミを環境から締め出してしまっていたのだと思います。隙の付与はやや重すぎるようにも感じますが、これは実際に環境で使われてみなければわかりません。少なくとも1回目の使用では銃対面でもない限り問題は生じないですし。

 

集中コストの要求は実質的にはアキナミラーにおける先手後手問題の解消であり、先手引いて直接金融→後手に直接金融撃たれる→台パンの問題が解消されたためこの調整は妥当であると強く思います(全国予選で後手直金でウキウキしてた奴が何言ってんですか)

 

アキナ:源上安岐奈のご明算

間合制限が0-6に変更

宿しを行ったターンは回収不可

 

直接金融の影に隠れてなんかAPがわらわら湧いてくるすごいカードだったご明算は、宿しを行ったターンの回収ができなくなりました。ご明算で宿し→オーラ開けて回収という動きや、リーサル前のフレア補充+オーラ削り、毎ターン相オーラや相フレアを削り続ける動きはできなくなりました。こちらも速度と安定性が伴っていたアキナの万能性を抑える調整であり、環境を高速化させていた要因を排除する試みであろうと解釈しています。

 

アキナは手打表があるため大技への耐性はそれなりにありますが、銃などの遠距離アグロや毒などのリソース破壊には脆弱性を抱えています。S8でこれらの弱点を突かれることはあまりありませんでしたが、S8-2でチカゲがバフを得たこともあり、中遠距離ビートがどれだけ隆盛するかによって、アキナの立ち位置は分かれることになると思います。アキナへの調整を個人的に評価すると終幕ナーフ後のカナヱのような感じで、出力の低下こそ少ないですが動きがかなりシビアになった、ミスのリカバリーが難しいメガミだと感じました。

 

シスイ:黒き絆

ダメージX回につき効果選択(重複不可)

・0/-1 ・畏縮 ・相裂傷+1

 

さあ。S8の女王シスイちゃんです。黒き鎧は黒き絆に変更され、実質的にライフダメージ-1の効果を2回使うことはできなくなりました。その代わりに相手へ1リソース破壊の効果を得た、という感じですね。

基本的にはダメージ2回での運用を想定されていることを考えると、出力としては影の壁、灰燼後の重圧レベルとそれなりにありますが、対応として使う分にはやはり安定性の面で問題があり、以前よりも採用する意味合いとしては乏しくなったのではないかなと思います。しかし、ハガネやチカゲ、ウツロといったリソース破壊と組み合わせると、新しい動きができそうで楽しみです。へくとぱさんが喜びそう

 

蛇足ですが、さっき私か言った「影の壁」「重圧」っぽいというのはもしかして物語の伏線でシスイとウツロには何か関係があったのでしょうか?

 

シスイ:ハドマギリ

裂傷のダメージ化が任意から強制に変更

ダメージが0/+X(切り上げ→切り捨て)に変更

 

おそらくシスイでナーフするべきとすれば、ハドマギリであったろうと思います。個人的な予想が的中してうれしいです。

S8シスイのハドマギリはえげつないくらい早く、ウバラザキでオーラ裂傷を負わせる→反乱撃オーラ→ハドマギリ2/3です対戦ありがとうございました~という動きが3フレアでできており、下準備も簡単で(1裂傷だけでも2、再構成だけでも2/2が保証されていました)あり、ゲームの高速化のまさに頂点に立っていたリーサル札でした。コンルルヤンぺが4フレア2/3対応可なのに3フレア2/3対応不可(通常札)が飛んでくる世界です。正直早すぎました。(別にこれだけが更新予想の根拠というわけではなく、通常札、死に所、アブダグイは適正な強さであり更新するとすればウバラザキかハドマギリだろうと絞れていたからです)

 

ダメージの計算方法が変更されたため、前の通り2/3で運用するには相手の攻撃対応を受けたり、2ターン連続で自裂傷を準備する必要があったりと、以前より手間がかかるようになりました。消費3の2/2ではやや弱い(千歳の鳥、雷螺風神爪、2変形OMNISは消費2)のため、運用にはそれなりの工夫もしくは引き運が必要になるでしょう。また、裂傷のダメージ化が強制になったため、相手ライフをフレアに変換させるというリスクも生じるようになり、対応切札による環境の低速化も期待されます。

 

以上、シーズン8-2の更新カード評価でした。あーつかれた...

でもそれだけBakafire氏ならびにバランス調整チームが頑張って検討してくれているということなので、一人のミコトとして心から感謝したいと思います。これからもふるよにを楽しいゲームにし続けてくれることを期待して、ふるよにを遊びたいと思います。

 

あと最後に一言...

 

琵琶の強化ってまだですか?(完)

【ふるよに】シーズン8-2更新カード評価②

前回の続きになります。

 

Aクルル:らすとりさーち

消費+1 相伏せ札0枚のとき1枚伏せさせる

再起の代わりに全力カード、再構成で使用可

 

らすとりさーちを軸にしたデッキはいくつか存在し、とくに橇機器のウパどれりさーちなどが有名な例です。しかし三柱単位で強い組み合わせには欠けるということ、またらすとりさーち自体フレア1と再起条件の関係からあまり回数を稼げないということ(現環境が高速化していることから使えてせいぜい4~5回が限度でしょう)からギャンブルとしては分が悪い勝負であり、ぐらんがりばーを得てもリターンを十分に得られない、という脆弱性がありました。

しかし、Bakafireさんが述べている通り、ゲームとしてみると相手の構築から伏せてあるカードを読み、それをうまく「発見」してクルルらしいぶっ壊れリターンを得るという体験は成功であり、かつこれだけ強力な効果を持っていて今まで問題を引き起こしてこなかったという点はデザイン面でも優れた評価を与えるべきデッキであると思います。

 

今回の改訂により、機器は相手伏せ札の生成、全力カードでの使用権を得ました。単純にらすとりさーちでのクイズが必ずできるようになったことももちろん大きいのですが、全力カードの使用にも使用権が乗るため試行回数が以前にくらべかなり増えることになります。これが実用的な水準であるかは実際に環境に突っ込んでみないとわかりませんが、トコヨの「要返し」、ハツミの「準備万端」など防御寄りの全力カードで遅延を入れながら、強切り札を持つメガミでぐらんがりばーのリターンを確保することや、従来のびっくごーれむに寄せた構築で使用するなど、りげいなーとの組み合わせによりデッキの構築幅がだいぶ広がったように感じます。おそらくクルルの調整にはバランス調整チームも苦労したでしょうが、その苦労が報われるのか、次の環境が楽しみです。

 

ライラ:風雷撃

適正間合が1-2に変更

 

ミノリちゃん:ほら言ったじゃん風雷撃に絶対バフ入るって(ドヤ顔)

 

風雷撃の適正間合に1が追加され、ステップ対応への耐性が強化されました。

前編で述べた通りOライラを採用する理由が現環境には皆無と言ってよく、その理由としては

①剣、鋸の登場による相対的な火力不足

②①に伴いステップ対応持ちメガミ(算盤、傘)の増加

③環境の高速化によるゲージ不足

④Aライラとの差別化が困難

が主な要因であり、特にメイン火力である風雷撃の不安定さが競技プレイヤーから忌避されてきた原因であると考えます。また主戦場が2間合から3~4間合いへと変化したことも逆風となった要因でしょう。Aライラはアグロ陣風を使うことで最低限ワンショットの火力が出るため、その火力を引き上げずOライラを強化するとなれば風雷撃への耐性付与もしくは火力強化しかありません。

正直なところ、私の改訂案である対応不可(通常札)よりも1-2間合への拡大の方がステップ対応の読みあいが生じるため体験としてはこちらの方が面白く、バランス調整チームの実力を感じます。おみそれしました。

 

Aウツロ:残響装置・枢式

攻撃3-10 2/1が追加、終端化

終焉の影がよみがえる時ライフ6以上ならライフ5に調整

 

赤くなって新登場。地味に3色経験した初めてのカードでは。

 

シーズン3のみんなのトラウマとして有名な青い方の残響装置ですが、付与2が付いた後は速度低下と実質ダストー2が痛く(あとなぜかライフ1が消える「何かおかしかった」効果がなくなった)、1ターン終焉が遅くなることもあってリワーク前の破滅(Hex:Ruin)並みに遅延するようになりました(唐突なDBD)。

Aウツロの攻撃札である蝕みの塵でライフダメージが取れなかったこともありAウツロはOウツロに比べさらにライフ火力が苦しくなり、環境の高速化に置いて行かれた存在となっていました。

 

今回の改訂により終焉の影がよみがえるタイミングが行動札時代のそれに近くなり、ライフダメ―ジ1の代わりに終端2/1が追加されました。3-10になってるのは昔のアトラクト残響装置の反省を感じてすき。道中でとりあえず消費2の攻撃札として振っとくとダスト2かライフ1を獲得できるため、ウツロのライフダメージを補いつつ、付与の時代に比べ格段に使いやすくなったものと思われます。

ライフ上限が5に引き下がったため、現環境の火力に耐えられるかは未知数ですが、シスイの台頭によりフレアを以前より溜めないプレイングが主流となっているため、切り札火力が相対的に下がっており、終焉来タレの連打による詰めが通用する場面はそれなりにあるのではないかと考えています。

 

最近使ってなさすぎたせいでふわふわした評価になってます。

遺灰呪は直接金融の下位互換とか言ってウツロちゃんごめんなさい。

 

カナヱ:たまゆらふみ

構想準備時の集中力コストが不要に

未使用に戻る時相手の集中力+1

 

わたしは仮面を数える程度しか使ってないですが、基本的にはたまゆらふみ(ナーフ後)は採用する切札ではなく、構想準備には脚本化か全力化断行を使うものだと仮面使いの方々に教わってきました。そのため脚本化が0/0に変更されたS8は仮面はまったくと言っていいほど鳴りを潜めてしまい、面剣とか検討してても構想を立てるリソ損がけっこう厳しいとは感じてました。その点では自分のコストではなく相手へのメリットという形で解決するのはカナヱを適正な範囲にとどめながら構想の運用を容易にするよい改定案であると思います。

Bakafire氏が「カナヱは相手を英雄と見立て物語を進めるが故に相手を強大にする」というフレーバーを述べており、これはうまいデザインだと感じました。カナヱはデザイン面では成功した挑戦であり(研究が進むにつれバランス面の問題は明らかになりましたが)、デジタル格闘ゲームではありえない体験を与えてくれる秀でたメガミです。強みと脆弱性のバランスが取れた良いメガミになるか、環境での検討を楽しみにしています。

 

カムヰ:散華刃

2/1に弱化 禁忌+1で3/1 禁忌+1で相オーラ→自オーラ

 

さすがに許されなくなってきたか。

 

散華刃は「血飛沫と合わせて使ったらなんか2リソ付いてくるめっちゃ強い斬」であり、クロックとして最も信頼できるカードでした。例えるならば、シンラに完全論破されて一番辛いカードであり、紅刃のおかげで素通りする実質-/1でした。ゲージなしでも斬なので抜く理由が全くなく、カムヰの強さの根幹となるカードです。

S8のカムヰが活躍した要因としては、鋸の登場によって3柱単位で強力なコントロールデッキを組むことが難しくなり、その結果として環境がビート一辺倒となり、ビートに強く、斬り払いとカタシロという汎用的な防御力を備えていた点で剣がトップメタに躍り出ました。つまるところ、脆弱性が十分ではなかったため、環境に対してあまりに万能であったのです。

 

今回の改訂により安定したライフクロックを刻むことが難しくなり、対コントロール、レンジロックへの脆弱性が大きくなりました。以前の散華刃と比べゲージ消費量は1から1・5程度になり、雑にゲージ上げで撃つという判断は難しくなりました。しかし最大出力にほぼ変わりはないため、ゲージの心配が乏しいビートダウン対面ではほぼ以前と同様に運用することができ、ビートダウンに対する強みというカムヰのテイストを殺さずに脆弱性を大きくする改訂になるでしょう。

 

カムヰ:理

間合→ダストを3回まで行ってよい

自ライフ≧8なら禁忌+1、自オーラ→自ライフ

 

ハガネちゃん絶対殺すマンでおなじみ、理はついに行動切札への制限効果を失いました。確かに理は行動切札を軸としているメガミをこれ1枚で制圧する性能があり、ハガネやクルルといったコンボ系のメガミ、行動/対応の切札を防御の軸とするメガミを環境から締め出していたように感じます。灯やハカミチが弱化されてからカムヰの切札枠には余裕があったことも要因の一つだと思います(登場当初は灯以外の3枚全部入れとけで良かったんですよ)

理の効果は非常に強力ですが、個人的にはカムヰの強さとして「対ビート能力の高さ」「時間制限がある中での万能性」があると思っていたためカムヰの強さとして許されている強さだと思っていましたが、これ自体は禁忌ゲージを増やさないという点はやはり問題だったのでしょう。今回の改訂でライフ回復のもとがダストからオーラに変更になり、禁忌ゲージも上がるようになりました。散華刃の改訂と合わせると禁忌ゲージの運用は極めてシビアになり、コントロールによる禁忌死もわりと現実的なレベルになってきました。

 

以前の禁止改訂でBakafire氏が述べていた通り、カムヰは本来脆弱なメガミです。私は全国でカムヰを採用して戦いましたが、それは上述した通り環境にある種の偏りが生じていたためであり、もはやカムヰは自己完結して戦えるメガミではなくなっています。そのため、今後環境で剣の数は減っていくと思いますが、カムヰは環境が高速化すれば禁忌ゲージの余裕が増え、強みを増すため、ゲームを破壊するレベルのインフレーションの抑制、およびコントロールデッキの増加という、ふるよにという生態系を支える上で重要な役割を今後ともになっていくものだろうと思います。その役割を踏まえるならば、この改訂はそれに即したものであると評価できます。

 

 

今回でカード更新評価は終わりにするつもりでしたが、あまりにも長くなったため、泣きの最終回に突入しとうございます。読まれる方も大変でしょうが、お付き合いいただければ幸いです。

 

【ふるよに】シーズン8-2更新カード評価①

シーズン8→8ー2カード更新 | 桜降る代に小噺を (bakafire.main.jp)

 

久しぶりにふるよにの記事書く気がするミノリちゃんです。あっごめんなさい石を投げないでください

 

前座

三国杯の代表決定戦が終わり(まあ私は予選出た瞬間終わったわの逆風オールバックなんですが)、とりあえずはカード更新来るまでは別ゲーの開拓に時間を費やしておりました。友人は代表決定戦に行ってて悲しみにくれるミノリちゃんは定例のカード更新予想を始めます。

 

まず、プレイヤーとして感じたシーズン8の感想ですが、シスイ、アキナ、カムイ、ユキヒが頭一つ抜けており、環境を支配したといえるでしょう。ただ、昔の嵐や仮面みたいにシスイやアキナの単体性能がエグいというわけではなく、弱点となりうる脆弱性自体はありました。(シスイはウバラザキを再起させなければいけない関係でフレア運用、防御に難があり、アキナは資本差と回収が必要な関係でリソース破壊に対して弱いです)

しかし、それを措いてもシスイとアキナは強力なうえ3柱単位でシスイとアキナに対戦できる有効なメタに乏しかった(一応傘算剣など存在しなかったわけではない)ことに起因する問題であると思われます。

S8は少なくとも過去のふるよにの常識を覆したシーズンであり、ゲームを楽しくするというデザイン面ではかなりの成功を収めていると思います。

 

以上を踏まえ、個人的に立てた改定の予想が以下の通りです。

シスイ:

黒き鎧は禁止解除のため必ず修正される。ハドマギリにナーフが入る。シスイは火力的には適正(ウバラザキの再起の関係でフレアを十分に使えないため)であり、攻撃札を触る必要はあまりない(というかそこをナーフするのはつまらない)。

以前述べた通り、修正するとしたらウバラザキが間合4で使える問題だと思うが現状でもシスイに対して算法やひきあしが機能しているためそこまで問題にする必要はないと思う。となると修正が入るのはリーサル要因であるハドマギリを若干弱くする方向になると予想される。

アキナ:

基本修正なし。直接金融が若干壊れなのでナーフされる可能性はあるが、付与全力という点があるうえ、一度崩れると立て直しが難しく強度としては適正な範囲であろうと思う。

ライラ:

風雷撃の強化。現環境でオリジンライラを宿す理由は皆無に近いため。だって紅刃が当たらない世界で風雷撃が当たるわけないじゃん...。ただ、Aライラは陣風からのワンショットキルが十分強いため、そこを触るべきではない。対応不可(通常札)の追加など、ステップ対応への対策が追加されると予想される。

ユリナ:

ライラに近い理由で現環境で宿す理由がない。だって紅刃が当たらないのに一閃が当たるわけ(ry。あとフレア溜める挙動が死に所のおやつと化していた。

そのため何らかの強化は必要であると考えたが、ユリナはバニラの火力としてはそもそも強く、火力にバフを入れると容易に壊れと化す危険性がある。そのため、フレア破壊もしくはレンジロックへの脆弱性をわずかに緩めるか、弱めの通常対応札を追加し防御力の底上げを図ることになる。シンプルにいえば足さばきの間合制限付きでの復活などが考えられる。

レンリ:

友人(雲と海君)が悲しんでいたのでそろそろ強化してあげてほしい。個人的にもプレイ体験が好きなキャラなのだが、いかんせん偽証というシステムが競技シーンでは運ゲーが過ぎるため嘘突き以外を偽証するメリットがあんまりない。そのため嘘突き以外の偽証札を強化する方向がいいと思う。

 

まーそんな感じで考えてましたよってことで、実際のカード更新見ていきましょう。

 

A2サイネ:裏斬り

3/1 対応不可(切り札) 相オーラ1以下で1/3に変更

 

控え目に言ってこれは天才のデザイン。単純に美しいというのももちろんだが、普通に薙斬りの代わりに運用できるようになったのが賢い。旧A2サイネの裏斬りは当たらないため基本的に入らない札(入れずに入ってるように見せかける方が強い)で、薙斬りが抜かれてる分クロック能力が弱くなり、そもそも弱いサイネのライフ火力がさらに弱くなり...という悪循環に陥っていた。それを一挙に解決したのが今回の改訂。さらに切り札対応への耐性がついたため、チカゲやシンラと組んで手札ロックからの裏斬りを叩きこむなどの新しいシナジーが生まれている。ユリナと組んで圧気+絶唱絶華で切り返し→気迫から裏斬り1/3対応不可とか楽しそう。純粋に気炎万丈から2/4としても運用できるし。結果としてオリジンと戦略が変わる面白いメガミへと変化した。

 

オボロ:虚魚

付与 設置時捨て札を伏せる(任意)→効果が双方向に 設置時非攻撃カード追加使用

 

あれは...二幕虚魚!?

オボロちゃんのアイドルカード、一度も使ったことがない、クソデカ幻覚毒、サカバンバスピスより弱いなど完全に置物扱いだった虚魚がついに改定。微妙に昔の面影がよみがえった。転生失敗したとか言うな

設置時効果で伏せ札を任意に作れるのが非常に偉く、熊介を構えたり、両ステップ鳶影忍歩を構えたりとできることが地味に広がった。→効果が伏せ札使用からしか乗らないのでオボロ単体だと忍歩を採用しない限りほぼオマケですね...。使用済効果はたとえば影菱忍歩誘導から分身の術鋼糸みたいな自前火力を出せる。消費4でやることではないが消費2なら十分考慮に値するでしょう。お前完全論破か?(消費変更で救われた組)

使い方としては終盤に鳶影と伏せ札を構えるのが便利なのでしょうか、それはそれでもともとオボロがしんどい切り札枠の圧迫がさらに厳しくなるなあ、というジレンマを抱えたカードですね。ただ実用的なパワーにはなった。あと鳶影風走りと組み合わせるとたぶん宇宙じゃないかな。忍兜で鬨の声を使えば攻撃4回+槍兵+終端7連熊介が撃てるぞ!(強いかは知らない)

 

ユキヒ:しこみび/ねこだまし

しこみび 4-6、手札バウンス喪失 

ねこだまし 0-1、傘閉じ追加

 

はらりゆきの強化に伴い環境に躍り出たユキヒさんは意外なところが変更。しこみびから手札バウンスがなくなったことでかさまわしでの使いまわしは安定しなくなった。私はユキヒがおかしいくらいヘタクソなのであまりコメントできないが、どちらかというとナーフの部類。遠距離でのリソ稼ぎが難しくなった。

Aシンラ:使徒

集中1:計略変更可能に

適正距離が入れ替え

神算:2/1 デッキバウンス

鬼謀:2/2 デッキ破壊

 

Aシンラは数えるほどしか使っていないのでこちらもコメントのしようがあまりないのだが、とりあえず必中になったのは安定性の面では採用しやすくなった。間合2が安置にならなくなった点もポイントが高い。こちらもBakafireさんのコメントを読んだ方が速いので割愛。

 

チカゲ:暗器

1/1 対応 全力化で毒(相手選択) 毒で1纏

 

チカゲちゃんのアイドルカードこと首切り、なくなりました。クビを切られたか…

体感としてはS7の絶対零度に近い改定であり、使いづらかった全力カードの採用が容易になるという面で、構築の幅が広がりました。ゲームのデザインとして考えると、どのカードにも採用の余地があるプールが作られることにより、「メガミという決まったカードプール内での選択」に加え「メガミ同士のシナジー」が掛け合わされることによってべき乗的に空間が拡大するため、とても喜ばしいことです。

カード選択の悩ましさは、ふるよにというゲームをとても魅力的にしているもので、これを損なうのはもったいないことです。具体例を挙げるならS6以前のハツミが良い例で、前時代のハツミは水雷球、水流、強酸、海嘯、イサナ海域、ミオビキ航路の6枚だけでほぼ動いており、それ以外のカードに採用の余地はほぼありませんでした。バランス調整としてカードの強弱は必要ですが、採用の余地がないほど弱いカードはデザイン空間のデッドスペースとなってしまいます。S7以降、重大なバランスの問題を発生させずに、そのあたりの空間を広げていっているのはゲームとして面白味が増す良好な傾向にあると思われます(バランス調整チームの皆様ありがとうございます)。

ま、それはさておき。

攻撃面でチカゲが1/1として使える通常攻撃札を得たことは地味に大きく、これによりチカゲの強みであるX/2の攻撃を機能させやすくなります。例えばチカゲ/サリヤのアルファ流転などは良い例で、X/2の攻撃があるがゆえ1/1がライフに通るのはチカゲの真骨頂といえるでしょう。Aチカゲはすでに仕掛け番傘という優秀な攻撃札を得ているため恩恵は少ないですが、Oチカゲで攻撃力が微妙に足りない組み合わせにとってはありがたい札となることは間違いありません。全力化効果も使いやすくなるでしょう(全力札としてみると弱いのは仕方ありません。チカゲに近距離で使える強い全力札を持たせると壊れてしまうからです)。

防御面でみても、限定的にしろ纏いによる軽減防御を得ました。チカゲは攻撃の起点にも防御にも遁術を使いたいため、ビート対面での防御面にはかなり悩みがあります。効果が弱いですが、ビート対面であれば弛緩毒が有効に機能するため、ある程度役割を持つことはできるでしょう。まあ毒針か毒霧も入れなきゃいけないので採用枠がキツイのはあるけど…

 

サリヤ:Steam Cannon

1/1 燃料2回復 全力化で3/3

 

近年は起源戦でサイネにぶち当てるだけの兵器と化していたスチカンも1/1と実質燃料1をもらいました。全力化によるバフ付与は便利な発明ですね。

とはいえ燃焼1/1ではさすがにスタッツが弱すぎるため、こちらについては暗器ほど有効性はないように感じます。オリジンサリヤは基本的には燃料管理をしてブラックボックスオメガバーストを運用する必要があるため、燃料回復が必要な場面は限定的になるからです。とはいえWavingEdgeを1回多く使ったり、ヤクシャ変形後にAlphaEdgeとBetaEdgeを打てる回数が1増える点はリーサル火力の向上に貢献するかもしれません。ヤクシャ型サリヤは燃料を回復するためにロアリングで集中2焼きという激弱ムーブをしなければならず、そのため対応が固いメガミに対して息切れすることがあり、その点では改善が見込めます。もともとスチカンが有効に働きやすいシンラやサイネなど中距離コントロールに対して有利に働くことが予想されます。

 

ちょっと長くなってきたので一回ここらで切って、残りのカードは続編にて評価しようと思います。それではまた次回。