ミノリの盤上遊戯録

ボードゲームあそびます。

【ふるよに】シーズン8-2更新カード評価③

今回で最終回です。お付き合いありがとうございます。

 

レンリ:魚吊り

桜花結晶の移動先が自フレアに変更

 

ここにきて魚吊りの強化が入りました。実質対応で使える超反動ですね。

魚吊りというカードはわりとレンリの防御面の生命線であり、相手より近い間合に潜りながら嘘突きを使い、また前進対応として相手の3間合や4間合いの攻撃を透かす札でした。とはいえ対応として使うなら偽証で使うことはできず、偽証として使うならば前者の使い方になるのですが、偽証に成功したとして獲得できるのは基本動作とほとんど変わらず、レンリに偽証された側としては反証をスルーしても別に支障はないカードであり(むしろルルララリが飛んでくるリスクを考えるとリターンが乏しい)、あまり偽証で使っておいしい札ではないなぁ…というカードでした。

しかし移動先がフレアなら話は別です。あらゆるカードを毎ターン前進宿しの2APに変換できると考えれば相当強く、レンリとしても偽証を通したときに相当のリターンが得られるようになりました。もともとレンリはなれの果て(+完全論破/巫女神楽)やルルララリを採用する関係でフレア運用がカツカツだったのですが、それがある程度緩和できるように思います。レンリを使われる側にしても、魚吊りをオートで通すとレンリ側にリソースの余裕ができ偽証をさらに仕掛けられるという嫌なループに入るのである程度反証の必要が生じ…、とレンリをめぐるゲームにだいぶ変化が生じるように思います。

 

レンリは見た目のスタッツこそ低いですが気づけばなぜか10点とれて相手が死んでいると表現できるメガミであり、もともとライフを取る能力は悪くありません。そのため火力を強化するとバランスが難しいだろうな...と思っていたのですが、フレアという間接的な補助が入ったことにより、最大出力を上げずにデザイン的に意図しているレンリの動きをプレイヤーに体験させることのできる良い調整であると思います。

 

アキナ:直接金融

隙が追加

相オーラ→(1)→自オーラに変更

集中1を支払えば 相オーラ→(2)→自オーラに

 

やっぱ許されなかったか...

 

アキナの直接金融は隙が付き、実質的にコストとして集中力を要求するようになりました。

直接金融は言わずもがなアキナの強カードであり、相オーラ→自オーラと投資券、1/0が付いて実質6AP以上の働きをする全力カードです。遺灰呪と大嵐が泣いとるぞ

オーラ2個が付いてくるという効果が大変偉く、2巡目以降でも安定して振れる全力札だったのですが、隙が付いたことにより直接金融を打つかどうかはだいぶ相手に依存するようになりました。このカードから切取法やライフ回収でのリーサルに繋げることも多かったため、アキナの安定性を崩すという意味でも隙を付与したのだと思います。

S8にアキナが流行したのは直接金融→恫喝で1巡ライフ2点を取る動きが安定して強く、環境にこの動きを抑止できるメガミ(代表例はチカゲ)がおらず、あまりに万能に機能しすぎたことが原因であると思われます。S7ー2でちょっと流行った橇笛もなんかご明算で流れ弾受けてたし。

アキナのコンセプトは大雑把にはリソース差による圧殺であり、アキナは直接金融から簡単にリソースを増やす動きにアクセスできたため、このことがある程度の速度を伴わないメガミを環境から締め出してしまっていたのだと思います。隙の付与はやや重すぎるようにも感じますが、これは実際に環境で使われてみなければわかりません。少なくとも1回目の使用では銃対面でもない限り問題は生じないですし。

 

集中コストの要求は実質的にはアキナミラーにおける先手後手問題の解消であり、先手引いて直接金融→後手に直接金融撃たれる→台パンの問題が解消されたためこの調整は妥当であると強く思います(全国予選で後手直金でウキウキしてた奴が何言ってんですか)

 

アキナ:源上安岐奈のご明算

間合制限が0-6に変更

宿しを行ったターンは回収不可

 

直接金融の影に隠れてなんかAPがわらわら湧いてくるすごいカードだったご明算は、宿しを行ったターンの回収ができなくなりました。ご明算で宿し→オーラ開けて回収という動きや、リーサル前のフレア補充+オーラ削り、毎ターン相オーラや相フレアを削り続ける動きはできなくなりました。こちらも速度と安定性が伴っていたアキナの万能性を抑える調整であり、環境を高速化させていた要因を排除する試みであろうと解釈しています。

 

アキナは手打表があるため大技への耐性はそれなりにありますが、銃などの遠距離アグロや毒などのリソース破壊には脆弱性を抱えています。S8でこれらの弱点を突かれることはあまりありませんでしたが、S8-2でチカゲがバフを得たこともあり、中遠距離ビートがどれだけ隆盛するかによって、アキナの立ち位置は分かれることになると思います。アキナへの調整を個人的に評価すると終幕ナーフ後のカナヱのような感じで、出力の低下こそ少ないですが動きがかなりシビアになった、ミスのリカバリーが難しいメガミだと感じました。

 

シスイ:黒き絆

ダメージX回につき効果選択(重複不可)

・0/-1 ・畏縮 ・相裂傷+1

 

さあ。S8の女王シスイちゃんです。黒き鎧は黒き絆に変更され、実質的にライフダメージ-1の効果を2回使うことはできなくなりました。その代わりに相手へ1リソース破壊の効果を得た、という感じですね。

基本的にはダメージ2回での運用を想定されていることを考えると、出力としては影の壁、灰燼後の重圧レベルとそれなりにありますが、対応として使う分にはやはり安定性の面で問題があり、以前よりも採用する意味合いとしては乏しくなったのではないかなと思います。しかし、ハガネやチカゲ、ウツロといったリソース破壊と組み合わせると、新しい動きができそうで楽しみです。へくとぱさんが喜びそう

 

蛇足ですが、さっき私か言った「影の壁」「重圧」っぽいというのはもしかして物語の伏線でシスイとウツロには何か関係があったのでしょうか?

 

シスイ:ハドマギリ

裂傷のダメージ化が任意から強制に変更

ダメージが0/+X(切り上げ→切り捨て)に変更

 

おそらくシスイでナーフするべきとすれば、ハドマギリであったろうと思います。個人的な予想が的中してうれしいです。

S8シスイのハドマギリはえげつないくらい早く、ウバラザキでオーラ裂傷を負わせる→反乱撃オーラ→ハドマギリ2/3です対戦ありがとうございました~という動きが3フレアでできており、下準備も簡単で(1裂傷だけでも2、再構成だけでも2/2が保証されていました)あり、ゲームの高速化のまさに頂点に立っていたリーサル札でした。コンルルヤンぺが4フレア2/3対応可なのに3フレア2/3対応不可(通常札)が飛んでくる世界です。正直早すぎました。(別にこれだけが更新予想の根拠というわけではなく、通常札、死に所、アブダグイは適正な強さであり更新するとすればウバラザキかハドマギリだろうと絞れていたからです)

 

ダメージの計算方法が変更されたため、前の通り2/3で運用するには相手の攻撃対応を受けたり、2ターン連続で自裂傷を準備する必要があったりと、以前より手間がかかるようになりました。消費3の2/2ではやや弱い(千歳の鳥、雷螺風神爪、2変形OMNISは消費2)のため、運用にはそれなりの工夫もしくは引き運が必要になるでしょう。また、裂傷のダメージ化が強制になったため、相手ライフをフレアに変換させるというリスクも生じるようになり、対応切札による環境の低速化も期待されます。

 

以上、シーズン8-2の更新カード評価でした。あーつかれた...

でもそれだけBakafire氏ならびにバランス調整チームが頑張って検討してくれているということなので、一人のミコトとして心から感謝したいと思います。これからもふるよにを楽しいゲームにし続けてくれることを期待して、ふるよにを遊びたいと思います。

 

あと最後に一言...

 

琵琶の強化ってまだですか?(完)