ミノリの盤上遊戯録

ボードゲームあそびます。

【ふるよに】(後編)『桜降る代に決闘を』入門インスト【ボドゲ/インスト】

みなさんこんにちは、ふるよにインスト・入門編前編の続きです。

【ふるよに】(前編)『桜降る代に決闘を』入門インスト

今回は、基本動作・行動・付与・切り札について学びましょう。これを学べば、とりあえず全ての行動のルールが分かり、決闘に挑むことができますね!

 

<どうぞ、よしなに…

▲シンラさま。政治的秘密結社の長をやってる。弁論を権能として持ち、趣味は論破とスイーツ。カナヱ曰く「性格は最悪」らしいが物語の方では終盤味方になってくれるタイプのラスボスみたいな立ち位置で活躍する*1


STEP②基本動作:斬り結ぶ間合いを見定めよ

 

さて、先ほどは間合いを合わせて攻撃するといいよ、とお伝えしました。でも、手元のカードをみれば分かる通り、間合いを操作するカードってあまりありません。それでは、どうやって相手を殴りましょうか?そう、基本動作の出番です。

 

基本動作とは、前進/後退/纏い/宿し/離脱の5つの動作のことをいいます。

基本動作をすると、決められた方向に桜花結晶を動かすことができます。

 

〇前進:間合い→自オーラ

前進は、間合いの桜花結晶を自分オーラに動かします。これで、間合いが一つ減って、自分のオーラが一つ増えました。相手に近づいたわけですね。

注意することが2つ。まず、前進は、オーラに空きがないとできません。オーラ5で前進しようとすると、間合いの桜花結晶を持っていく場所がないのがわかりますか?以降の基本動作も同じですが、基本動作は、結晶が動かせないとできません[1]

次に、間合い2からは前進することができません。これは「達人の間合い」というルールが関わっています。達人の間合いに入ったプレイヤーは、前進することができなくなり、「達人の間合い」は基本的に2です[2]。達人同士のオーラ的なあれで、お互いに近づくことが難しくなるのですね。ソーシャルディスタンス。基本的に間合い0と1に入るには、何らかのカードの効果を使う必要があります[3]

▲間合い2では前進できない。間合いを1以下にしたいときは、カード効果を使おう

 

〇後退:自オーラ→間合い

次は後退。後退は、前進の逆、自分オーラから、間合いに桜花結晶を動かします。自分のオーラが1減る代わりに、間合いが1個増えていますね。前進すると守りが固くなり、後退すると守りは弱くなります。そう、このゲームは前進の方が後退より強くなっています。ですから、あまり強い基本動作ではないことを、注意してプレイしていきましょう。

 

〇纏い:ダスト→自オーラ

続いて纏い。ダストの桜花結晶を自分オーラへ動かします。間合いを変えずに、1個オーラを増やせました。自分の防御を増やすことができますし、後述する宿しへとつなげて、ダストをフレアへと変換して必殺技を撃つこともできます。余ったリソースを纏いに使うことで、効率よく防御をすることができますね。

 

〇宿し:自オーラ→自フレア

次は宿し。自分のオーラから、自分のフレアへと桜花結晶を動かします。フレアは自分の切り札、つまり必殺技を撃つために必要ですし、自分のオーラに空きを作ることができます。オーラ5で前進したいのに前進できない、みたいな時は宿してから前進するといいですね[4]

〇離脱:ダスト→間合い

最後は離脱。これは「達人の間合い」、つまり間合い2以下のみで使うことができます。ダストから間合いへと桜花結晶を動かします。後退と比べて、自分のオーラ分お得になっているのがわかりますか?そう、離脱は強い後退でもあるんです。基本的には、離脱できるときは後退よりも離脱を選んだ方がいいですね。

 よくある勘違いですが、間合いの桜花結晶はその個数のみを参照します。なので、こちら側にの間合いにスペースがなかったとしても、後退や離脱は普通に行えます。画面端に追い込まれてボコられる、なんてことはありませんので安心してくださいね。

 

以上の基本動作、理解できましたか?最初は動きに慣れなかったり、纏いと宿しを間違えたりしますが、3戦もすればだんだんと慣れてきます。自分の攻撃間合いに入り、相手の攻撃間合いを躱す上で、基本動作は重要になってきます。

 

 これでひとまず、間合いを合わせて攻撃することができるようになったと思います。それでは、次は行動カード/付与カードについてみていきましょう。

 

STEP③行動と付与:攻撃の裏に隠れた技あり

 

続いて、行動カードを見ていきましょう。青い「行動」マークが書かれたカードがそれです。行動カードの特徴としては、攻撃カードと違い、間合いの制限がなく、メインフェイズの間いつでも使えることがあげられます[5]

行動カードの種類は多彩です。移動したり、攻撃にバフやデバフを載せたり、相手の攻撃を避ける札など、いっぱいあります。(カードの横に「対応」「全力」みたいな変な色がついてるのがありますが、それはまたあとで話しましょう)

▲行動カードは青い札。移動系、バフ系のカードが多い

 

行動カードは使用と同時に効果を解決します。効果に↔が書かれたカードは矢印効果と呼ばれ、参照するエリアの桜花結晶を(動かせる限り)移動させます。これは強制で、2個動かす矢印なのに1個動かさない、みたいに任意に移動させる数を選ぶことはできません。両方の矢印(↔)が書かれたカードは、どちらか一方を選んで解決することができます。両方の矢印がついたカードは便利なものが多いので、うまく使いたいですね。

続いて付与カード。最初はちょっと難しいですが、【展開時】【展開中】【破棄時】の複数の効果を持ち、このゲームの奥深さを生み出してる面白いカードです[6]。頑張りましょう!

 

次に、付与カードについてみていきましょう。

 

▲付与カードは緑色。左下の値が納で、複数の効果を持つカードもある

 

付与カードは行動カードと同じようにいつでも使えますが、発動の仕方がちょっと特殊です。付与カードには「納(おさめ)」という、カード固有の数値があります。カードの左下、攻撃カードのダメージの部分に書いてある数字が「納」です。付与カードを使用すると、まず納に書いてある数だけ、ダストか自分オーラにある桜花結晶を付与カードに載せます。

 

どちらから載せるかは自分で選べますし、両方から載せることもできますが、基本的にはダストでいいですね。もし、ダストとオーラの合計が足りなくても、できる限り桜花結晶を載せた状態で、付与カードを使用します[7]。付与カードを使用すると、【展開時】と書かれた効果が発動します。

▲トコヨの「風舞台」。【展開時】効果で間合いを一気に2詰められる

 

そうして、付与カードに桜花結晶が乗り続けている間は、【展開中】と書かれた効果が適用されます。これは相手ターン中でも発動しています、フィールド魔法みたいなものだと思ってください。

▲ユリナの「気炎万丈」。【展開中】効果は攻撃に強いバフをかけられる

 

付与カードの上に乗った桜花結晶はずっと乗っているわけではなく、お互いのターンの開始フェイズに1個ずつ付与カードから桜花結晶をダストに送ります。お互いの開始フェイズに、両方のプレイヤーの付与カードから納をダストに送りますので、処理を間違えないよう気をつけましょう[8]

 

そうして付与札から桜花結晶がなくなったタイミングで、付与カードは捨て札になり、【破棄時】と書かれた効果が発動します。

なお、一部の【破棄時】効果を持つ付与カードには「隙」というテキストが書かれたものがあります。「隙」を持つ付与カードの展開中に、再構成以外で1以上のライフダメ―ジを受けた場合は、その付与カードの上の納をすべてダストに送り、伏せ札になってしまいます。【破棄時】効果も失敗してしまいます。失敗のリスクがある分、【破棄時】効果は強力なものが多いので、隙があるカードは守るようにプレイしたいですね[9]

▲ユリナの「圧気」。「影の罠」同様、隙があるため1ターン相手の攻撃から守る必要があるが、【破棄時】にはオーラ3点ダメージという凶悪なダメージを発生させる

 

まとめると、

①付与カード使用!ダストかオーラから納めて展開!【展開時】効果発動!

②付与カードに納が乗ってる間【展開中】効果発動!

③開始フェイズ:付与カードから納をダストに1つ送る!0になったら【破棄時】効果!

って感じです。難しいですが、自分の持っているカードがどのタイミングで発動するのか、覚えておきましょう。

 

STEP④対応と全力:繊細で大胆な決闘を

 

皆様、長いインストに付き合っていただいてありがとうございます。あとちょいで全部のカードについて、正しくプレイできるようになるので、もうひと頑張りですね。次はさっきちょっと触れた「対応」と「全力」についてです。「対応」と「全力」は一部のカードが持つサブタイプであり、「攻撃」「行動」「付与」に加えて「対応」「全力」を持つことがあります[10]

 

「対応」を持つカードは、相手が攻撃カードを使用した場合に、相手のターンに使用できます[11]。攻撃/対応の場合は間合いが合ってないと使えないので気を付けましょうね。対応がされた場合、対応カードを解決した後、攻撃カードを解決します。

 重要なのは2点。1つ、対応により適正間合いを外れた攻撃は無効になることです。対応を持つカードで移動をすると、相手の攻撃の間合いから外れることになります。このとき、相手の攻撃は失敗し、攻撃のダメージも【攻撃後】効果も起きません。このように、移動効果を持つ対応札によって相手の攻撃をかわすことを「ステップ対応」と呼んだりします。強力な攻撃をかわすことができれば、そう簡単には負けません[12]

2つ、対応攻撃には対応されません。このゲームは、対応にさらに対応することも、対応を2枚同時に使うこともできません。そのため、対応で使用したカードは絶対に対応されないことになります。相手のオーラが1なら、対応で「返し切り(2/1)」を使えば確定ライフダメージが取れるわけですね。

▲前ステップ対応の「潜り」、オーラ軽減系対応の「桜寄せ」。

 

「全力」を持つカードは、使用に制限がかかります。全力カードを使う場合、メインフェイズには他のカードの使用・基本動作が一切できません[13]。そのターンの間、1枚の全力カードしか使えないわけです。(他のカードや基本動作を使ってしまったら、全力カードは使えなくなります)。全力カードの使い方は難しいですが、カード1枚としてみると通常札2枚か基本動作3回分くらいのパワーがあり、出力が強いのが特徴です。カード1枚で強い動きができるので、手札を補充したいときに撃つとお得なことが多いですね。ただ、全力カードは後隙も大きいので、次のターンに相手に倒されないように、気を付けて使いましょう[14]

▲「居合」「要返し」。どちらも安定した強さを発揮する強い全力カード。

 

STEP⑤切り札:見せつけろ技の果て

 

皆様お疲れ様です。入門編最後のステップです。最後、どでかくドカンと一発決める「切り札」の話をしましょう!切り札はそれぞれのプレイヤーが3枚持っています。そして、これらはいつでも、疑似的な手札として使うことができます。切り札はいつでも使えて強力な代わりに、「フレア」を支払う必要がある使いきりのカードです。

▲左上の〇に書かれた数字が消費。みんなお世話になる「月影落」と「久遠の花」。ゲームが理解できるとコイツらの強さが身に染みるようになる

 

切り札の右上に書かれた数字、これがフレア消費量を表します。すべての切り札は、このフレアを支払う必要があるのです。使用したフレアはダストへと送ります。それ以外の切り札の使い方は、通常カードと同じです。ここまで呼んでくれた皆さんなら、攻撃・行動・付与、どれもバッチリですよね!

 

さっき切り札は使いきりと言いましたが、ものによっては再使用できるものがあります。それが「再起」という条件が付いた切り札です。これらの切り札は、その条件を満たすことで、未使用に戻り、もう一度使うことができます[15]。再起切り札は、2~3回使うことで、よりアドバンテージを生み出すことができます。

▲再起切り札は消費の軽い小回りの利くカードが多い

 

結語:実践編への導入:さらに踏み込んで一歩先へ!

さてさて、これで入門編のインストは終わりです!ここまで読んでくれてありがとうございます!これで戦うためのルールが分かったわけですから、次からは桜花決闘実践編、最初に勝つためにどのような戦い方をすればいいか、解説させていただきます。

 

桜花決闘は、10枚という少ないカード、およそ15ターンほどで決着する短いゲームです。それゆえ、一個一個の行動の結果が、盤面をひっくり返したり、勝敗を分けたりします。しかし、ふるよにはそれだけ、ちゃんと勉強した成果が結びつきやすいゲームでもあるんです!メガミ様の力を借りて、勝つことができるようになったら、なんだかメガミと心が通うような気持ちになって、とても面白くなりますよ[16]

 

Footnotes

[1] この仕様を悪用して、あるエリアの桜花結晶を意図的に偏らせることで、相手の基本行動を制限するという戦術も存在します。特にダストを0にする「ダスト枯らし」は離脱/纏いを封じるので、防御型のメガミには地獄となります。

[2] サイネの「圏域」のように、達人の間合いが変化するカードが存在します。

[3] オボロ様(右の子)、犠牲者にして申し訳ありません…彼女はメガミの中だと常識人で、他のメガミの暴走の被害を受けがちです。(まあ、常識人だと言っても、メガミの中で、の話であり、オボロ自身も動物実験を行ったり左腕を犠牲にするマッドサイエンティストだったりするんですが…)

[4] ちょっと応用的な話をすると、フレアに動かした結晶は相手から触る手段がほとんどありません。そのため、宿しを多めにすると、間合いやオーラの結晶が少なくなり、前進が多くなるため相手との距離が自然と詰まるようになります。また、前進のメカニズムから決闘は中盤以降おおよそ間合い2になります(もちろんメガミにもよりますが)

[5] 「跳ね兎」のように効果で間合いの制限があるものもありますが、使用自体はできるので、こちらは空打ちOKです。即時で発動する点では、シャドウバースのスペルに近い存在ですね。自由に使える代わり、カードパワーは低めなものが多いです。

[6] 付与はシャドウバースのアミュレットに近いですね。ゲームデザインのセンスにあふれた面白いカードが多い印象です。

[7] ダストも自分のオーラも0の状態でも、付与は使用できます。この時は、付与カードは使用と同時に破棄され、【展開時】【破棄時】の効果が一気に発動します。「即破棄」とよばれるテクニックです。

[8] そのため、奇数の納を持つカードは相手のターンに、偶数の納を持つカードは自分のターンの開始フェイズに破棄されます。納が3以上ある付与は2ターン以上使えることもあわせて覚えておきましょう。

[9] 似たカードで2ターンの間1以上のライフダメージを受けないと特殊勝利できる「闇昏千影の生きる道」がありますが、それは再構成ダメージでも失敗するので間違わないよう気を付けましょう。

[10] はいそこ、悪い科学者クルル使いはラボに帰るように。

[11] ほぼ手札誘発ですね。うららは使うの好きだけど絶対許さんからな(イビルツイン使い並感)

[12] 「不可避」を持つ攻撃の場合は、対応で間合いが外れても攻撃が失敗しません。処理として、対応後の間合いの参照を行わないことになっています。

「対応不可」を持つカードは、当然ですが対応できません。つよい。「対応不可(通常札)」の場合、切り札での対応はできますが、通常札の対応はできません。

[13] 似たテキストに「終端」があります。「終端」を持つカードは、全力のように1枚しか使えない制限はありませんが、「終端」カードを使った後は、カード使用と基本動作ができなくなります。「終端」持ちのカード(「浦波嵐」など)で対応した場合、そのターン中はもう対応できなくなりますので、気を付けましょう。

[14] 初心者によくある失敗で、ユリナミラーで居合を撃って、対応浦波嵐でオーラをはがされ3ライフ受けを選択されて決死入り、返しのターンに決死柄打ち+決死一閃+月影落(もしくは天音揺波の底力)で死ぬというのがあります(1敗)

[15] 再起の中にも「再起」と「即再起」の2つがあり、「再起」は自分ターンのエンドフェイズで条件を満たすことにより未使用になります。「即再起」は条件を満たしたら即座に未使用になります(そのターン中もう一回使えます)。どちらも強制的に未使用へと戻ることになります。

[16] ふるよにはすべてのメガミが強くなるようバランス調整されているので、自分の性癖に刺さるメガミで決闘しまくるのが一番楽しいと思います。僕がふるよにを紹介した友人にも、シンラが好きになったり、チカゲを宿し続けたり、クルルに魅入られたヤツもいました。かくいう私はハツミに惚れてずっとハツミを使ってました。

*1:Twitterで役に立つ知識も教えてくれます。あとオボロちゃん質問箱からサンタコスの写真が見れるぞ!シンラさまもけっこうご立派なものをお持ちですね、さすが桜降る代の長r*このコメントは不在証明されました*