ミノリの盤上遊戯録

ボードゲームあそびます。

2023/4/16 ボドゲそのた

【ふるよに】

三国杯のオンライン第二予選のチケットを確保。同じ予選にはきくしょーさん、いずさん、えりんさんなど強豪がそこそこいるがまだ第一とか東京予選よりはマシじゃね?という印象。しらんけど。まあ対戦したことある人もいる。予選の環境は読みづらいので、順当に強い組み合わせを持って行ってちゃんとしたふるよにをしようと決意。というか黒き鎧の禁止ごときでシスイが止まってるとは思えない。足さばきの例に倣って茨道を禁止すべきでは?たぶんあと何か月かでリワークが入ると思う。個人的にはウバが悪さしてると思うので、間合いを1-3にすれば適正なんじゃねとは思う。さすがに4間合いは1巡目で触れちゃうし。

とりあえずざっと環境考察したけど鋸、算盤、傘、棹あたりが現環境強い。鋸、受かってる奴ほとんどいない。直接金融、はらりゆき、可能性の枝、強い。こいつらの流行を考えるとハツミオリジンはほぼ持ってけないことが確定した。令和のふるよにはゲームスピードが速すぎてミオビキ航路ではリターンが十分とれない。なーむー。信頼は諸説あり。いちおう、どこかの大会報告で勝ってる人はいた。

起源戦全国優勝の岡山勢もっちさんは薙扇鋸使うって言ってたらしいけど(ソースは友人)今シーズン薙キツすぎんか?鋸と棹受からんと思うのだが。ウバラザキも反乱撃もハドマギリも激痛では?

起源戦は今シーズンの結論は刀扇銃だと思う。月影か気炎かクリムゾンゼロぶち当てれば勝てるいいデッキ。棹に対して銃が刺さっているのがつよあじ

ウィングスパン】

BGAのレートが溶けまくっててつらみ。450→400くらいになった。攻略記事を書いてる途中だけど取り上げる鳥カードが多すぎて書く気が起きてない。でもちゃんと完成させるので待ってる人(いたらだけど)安心してほしい。

カタン

友人が日本選手権に出るらしい。それとは別にちゃんと勉強しようと思ってBGAで遊ぶ。このゲーム、楽しいけど負けが中盤ではっきりするからダウンタイムが長いのでつらい。そんなときは横の画面でYouTube見てる。

このゲームの初期配置、1個目は資源の算出数、2個目は最初のカバー開拓地置くとよい感じ。羊と石はわりと後からでも手が回るけど、どっちかは算出確保したい。4人プレイは最初の置く人が最後にも置けて一番強いと思うので、適正プレイ人数は3人だと思う。麦が薄いと虚無。加重平均と確率を理解すればけっこう楽しいゲーム。

取引は相手の浮いた資源をきっちり見て仕掛けるとうまあじ。でも序盤の木と鉄、終盤の麦石はだいたいもらえない。

最大騎士力と最長交易路は自分の算出と相手との競合みて相談するとよい感じ。基本騎士力の方が勝利点ツモれたりするので好き、でも少ない本数で交易路とれるときは交易路のが強いイメージ。

【ニムト】

ボドゲプレイする店で大会やってたから流れで参加したけどボロ負け。1ラウンドで20点以上飛ぶ。マジでこのゲーム勝てん。誰か教えて。もう運ゲーよりも勝てん。

ギルティギア

GGST買っちゃった。だってブリジットくんが可愛すぎるんだもん。それにCV石見舞菜香さんだし。石見さんの声は絶対癌に効くから。脳が溶けて幸せになる。もはやSCP-504でしょ(平和を呼ぶ鳩)

格ゲーは昔ヴァンパイアのフェリシアで遊んでただけで対人は初。今7階で半々くらいなので頑張りたい。ブリジットくんはとにかくえっち。ちなみにニーソカラー使用。絶対領域がまぶしい。

ウマ娘

サクラローレルさんが可愛すぎてつらい。セイちゃん推しなので同室の絡みを楽しむ。

最近だとケイエスミラクルがドストライクすぎて頭ダイイチルビーになってる。儚げだけど走ることに全力出すキャラマジでタイプ(推し→メジロアルダンライスシャワーサイレンススズカなど)。

ロイヤルターフで遊ぶとき勝手に名前変えて遊びがち。サイゲさんコラボお待ちしております。

ナイスネイチャさんじゅうごさい誕生日おめでとう!

【 WINGSPAN】300戦越えガチ()勢による攻略解説②:目標カード編

前回の続きです。

 

鳥飼いのみなさんおこんつわ。ウィングスパンにはまった結果鳥の描き方の本を購入してしまったミノリです。

前回、ウイングスパンで勝つにはとにかく強い鳥を叩きつけようね!と話したばかりですが、そこで問題です。それでは強い鳥とは具体的にどんな鳥でしょうか?

 

…はい。フタオビチドリとかワタリガラスって答えたそこの貴方、正解です。ウィングスパンをそこそこ遊んでますね。こいつらは強すぎて公式でBANが推奨されているくらい強いです。Discordの海外勢の調査によると禁止鳥を初手で引いた場合の勝率は約90%になるそうです。ぶっ壊れもいいとこですね。そんなわけで以降は公式推奨ルールのOP鳥排除のレギュレーションの話で進めていきます。

 

〇鳥の前に・目標カードの強さについて

このゲームでは目標カードというものが配られ、2枚から1枚をピックして開始します。そしてこの目標カード、強さのばらつきが鳥より激しいうえゲーム展開を左右することになるので、まずどのような目標カードをピックすればいいのかを解説します。

 

目標カードとしてピックしたいのは、

①手数をかけず安定して高得点が出せるもの

②ラウンド3、4の終盤目標に絡んで出しやすいもの

③鳥カード1枚につき2点程度が期待できるものでかつ出しやすいもの(オススメ)

になります。

①に該当するものは、環境活動家(ECOLOGIST)繁殖家(OOLOGIST)になります。この2枚はほぼ0手で6点に結びつくため、いつでもピックしたい札です。これらは鳥カードの選択にほぼ制限がかかりません。しいて言えば6点という比較的低めな点数がネックですが、それでも安定性という点で高得点獲得に寄与します。

②はゲームによって異なりますが、森林官(FORESTER)や湿地研究者(WETLAND SCIENTIST)など、横列を参照するカードが強いです。(平原の管理人PRAIRIE MANAGERは2枚3点と割り切ればそこそこ)ほかには、巣の形状を参照するものが打ちやすくなります。最初のピックでかみ合えば狙ってみましょう。

③に該当するのは、ブドウ栽培家(VITICUTURALIST)、雑食の専門家(OMNIVORE EXPERT)などがあります。果実、魚を参照する4枚7点や、鳥カード1枚2点を出せる鳥は打点の上乗せとして考えれば相当強力です。0点になりづらいのも強い。ブドウ栽培家はホシワキアカトウヒチョウやウタスズメなど序盤に打てる鳥かつ青虫や麦で展開できる鳥に点数が乗るため強いカードの一つです。漁業管理者(FISHERY MANAGER)や食物網の専門家(FOOD WEB EXPERT)も、クラークカイツブリやウィルソンタシギといった1枚5点を取る鳥が1コス7点という破格の効率になるので、該当する鳥がいればぜひとも取りたいカードです。捕食者を参照する鷹匠(FALCONER)はだいたい該当する鳥の素点が高めなうえ、小動物専門家(RODENTROGIST)と複合するとかなり点数が伸びます。

 

逆にピックを避けるべきカードは以下の通りです。

・繁殖管理者(BREEDING MANAGER)

→さすがに1鳥1点は弱い。かつ4個卵乗る鳥がそんなにいない。どんなに頑張っても3点程度しか取れないので、できれば取りたくないカード。

・ウイングスパンを参照するカード(スズメ目の専門家、大型鳥の専門家)

→完全に運ゲー。鳥の大きさまで厳選する余裕はない。取らざるをえない場合はスズメ目の専門家の方が数を打ちやすく点数になりやすいのでそちらを推奨。

・鳥の餌やり係(BIRD FEEDER

→いくら参照できる鳥が多いとはいえ5鳥3点はさすがに弱い。麦のやりくりが厳しくなり非効率。餌を参照する系のカードでは最弱と思ってる。

・裏庭の鳥類愛好家(BACKYARD BIRDER)

高得点の鳥にボーナスが乗らないため弱い。とはいえ初動に強い能力の鳥を2、3羽拾えているならそれらに上乗せするという意味でピックするのはあり

・先見の明がある指導者(VISIONARY LEARDER)

目標カードで最弱。そもそも手札を5枚余らせるのが難しいうえに、餌や群れの能力で余った札はより高い効率で得点化できるためマジで要らない。こいつに先見の明なんてねえよ!(数敗)

目標カードはこのゲームで最も大きな運要素になります。20点以上出せるときもあれば、4枚引いて3点しか出ないという台パン案件もあります。なので、目標カードは安定して達成しやすいものを優先的にピックし、もしくは高得点を狙えるカードを取ることによって、得点の下振れを抑えながら平均値を上げていくのがよいでしょう。

 

目標カードは2枚(欧州拡張だと3枚のもありますが)しか引けないので、事故るときは事故ります。つらいですね。そういった弱い目標カードを引いてしまった場合は無理に目標達成を狙わず、ラウンド目標や鳥の打点を伸ばすプランで戦った方がいいです。達成できなかったとて減点はありませんから、弱い目標とは付き合ってはいけません。

 

目標カードについてはこんなところでございます。

結論:目標カードは安定性と最高得点重視!カス札と心中するな!

ってな感じですね。思いのほか長くなったので、鳥カードは次回に回しましょう。

 

それでは、よき鳥飼いライフを。

 

 

【 WINGSPAN】ウイングスパン300戦プレイのガチ()勢による攻略解説①

ミノリです。BGAウィングスパンで100位以内入り(勝率約66%)を果たしたので、その記念に攻略記事書きます。(正直、日本のボドゲブログの攻略記事は海外記事と比べてヌルかったですし)まあ、このブログならふるよに好きが読んでくれるかもしれないしね。

 

つーわけで、このウイングスパン攻略はだいたい85点~100点を安定して出せるようになりたい人向けです。ボドゲ紹介記事みたいなもんではないので、「そもそもウィングスパンワッツ?」みたいな人は別のブログかYouTubeの動画みてね。

 

ウィングスパンの特徴

 ウィングスパンのゲーム性として最も特異なものは、26手番という時間による完全に固定された終了条件です。手番はどうやっても増えません。ブラスとかと同じですね。しかしウィングスパンは、「高効率のエンジンを作りながら、かつそれを得点化しなければならない」という点で大きく異なります。風呂敷を広げるだけでなく畳まなきゃいけない。家に帰るまでが遠足です。強い能力の鳥を集めるのが目的ではなく、高得点の鳥や産卵といったアクションで得点化しなければいけないんですね。これがこのゲームの難しいところであると思います。

 

・26手の使い方

さて、どうあがこうとウイングスパンで使えるのは26手(8+7+6+5)です。これらをどのアクションに分配していくかが大事になります。

多くのゲームにおいて、鳥カードは7枚から12枚、多くは9~11枚でフィニッシュします。このことは、「鳥カードを使用する」アクションはおよそ10手番ほどを占有することを意味します。約4割ほどということですね。

そして、それだけの鳥を保護区に展開するには、およそ8個~10個程度の卵が必要になります。そのため、産卵アクションは4~5手番(+後半の得点アクションとして4~5手番)が必要になります。

以上を踏まえると、「餌を獲得」「鳥カードを引く」アクションにかけられる手番は残りの8手番程度ということになります。均等に必要に見えて意外と偏ってるんですよね。これがウィングスパンの特徴です。「鳥カードを引く→餌を取る→鳥カードを使用→産卵」がつながっているので均等な手数が必要に見えますが、均等に打つと得点はあまり伸びません。なぜなら、ウイングスパンにおけるほとんどの得点は、鳥カードと卵に集約されているからです。しかし、得点行動の上限は餌と鳥カードという二つの要素にキャップされているため、基本的にそれら得点に直接かかわらない行動は、得点の上限を引き上げるために必要な範囲でしなければなりません。

 

・得点を伸ばすために

以上を踏まえて、高得点を安定して出すためには「得点に結びつかない餌・ドローの手数をできるだけ削る」「産卵・鳥カードのアクションの点数をできるだけ大きくする」「産卵・鳥カードをできるだけ使う」ことが必要になると結論できます。つまり、1手番あたりの平均得点を引き上げようということですね。そして、これらの要素にかかわる鳥が強いパワーを持っている鳥、ということですね。先程言った通り、1ゲームで打てる鳥は10羽程度なのでちゃんと選んでいくべきです。

 

結論:強い鳥打ちましょう。

 

とにかく強い鳥打ったやつが勝ちなのがウイングスパンです。

 

想像より長くなりそうなのでとりあえずここで切ります。次回は目標カード、強い鳥の解説をします。

それじゃまたね。

【パッチワーク】パッチワーク勝率80%へのアプローチ

ウヴェ・ローゼンベルク『パッチワーク』完全攻略本

Author: ミノリ(blazestar)

内容

1 総論... 2

(1)本論の構成・著者について... 2

・本論の構成および記法... 2

・著者について... 2

(2)パッチワークというゲームの本質的要素・副次的要素... 2

(3)タイルの価値とは何か?... 3

2 タイル理論... 4

(1)強いタイルとは?... 4

タイルの本来的価値... 4

VBの限界... 4

(2)ボーナスタイルの価値... 4

・7x7ボーナスタイル... 4

・スペシャルパッチ... 5

(3)プレイヤーボードの埋め方... 5

・平面積みと隅積みの優劣... 5

・1マス妥協はOK... 6

・端妥協はOK、中央妥協はNG... 6

・強タイルの受けを意識する... 6

・受けの広い空間を維持する... 6

(4)強いタイルまとめ... 7

3 敵対的購入論... 8

(1)4タイル待ち... 8

(2)ツーク・ツワンクと壁... 8

(3)ボタンを絞る... 9

(4)打開義務... 9

おわりに... 10

APPENDIX:ミノリのタイル評価表... 10

 

 

1 総論

  • 本論の構成・著者について

・本論の構成および記法

 本論は、パッチワークのエキスパートである著者が、勝利のための理論を可能な限り言語化することを試みた文章です。ぶっちゃけ著者が寝ていても脳内でパッチワークし始める状況から脱却するため書いた卒業論文です。

 

第一部では、パッチワークのゲームの本質的な要素と、タイルの価値について記述します。

第二部では、相手の存在を考慮しない自分ボードの最適な埋め方を記述します。

第三部では、敵対的な相手の存在を踏まえた打ち手の最適化のための手筋を記述します。

 

また、以下パッチワーク中に登場するパッチタイル(タイル)については、プレイを簡略化するため、「ボタンコストー時間コスト」の形で表記し、同値のものがある場合は形状を指摘します。(例:0-3、1―2凹型、10-5)

ボタンとは一般に金銭としてのボタンを表し、タイルについたボタンは別途「収入ボタン」と定義します。

 

・著者について

ミノリ(BGAプレイヤーネーム:blazestar)

BGA『パッチワーク』エキスパート。

シンプルゲーム勝率約77%(293-228)。(執筆時世界ランク70位)

※2023年現在勝率80%を達成。

アリーナ戦シーズン14エリート帯(最高位)。

 

  • パッチワークというゲームの本質的要素・副次的要素

 まず確実に断言しておかねばならないこととして、パッチワークはパズルゲームではありません。好きなタイルを取るお絵描きゲームではありませんし、盤面を埋めきったら勝つゲームでもありません。パッチワークというゲームを一言で表すと、「時間・ボタン・盤面の制約の許す限り強いタイルを選んで買いながら、相手に自分より弱い手を打たせ続けるゲーム」です。そして、「ゲーム終了時に相手より1点以上多く取ること」を目標とするゲームであることを忘れてはいけません。パッチワークの本質とは選択の差を作り得点差を作ることです。ほのぼのとしたテーマですが、内容は相手を弱らせ叩き潰す残忍さが必要になります(※個人の意見です)。

 それでは、パッチワークにおける得点とは何か。本質的には、ボタンとタイルのマス目です。

ボタンは、終了時に1ボタン=1点になりますから、ゲームにおける1単位の価値として機能します。(つまり、すべてをボタン基準で換算して考えてよいということです)。

タイルのマス目は得点ではありません。しかし、プレイヤーボードの空きマスは、1マス=2点の減点となります。パッチワークとは、-157点から始まるゲームと考えることができます。すなわち、パッチワークにおけるタイルの価値は、1マス=2点です。

 時間は資源ですが、ボタンではありません。時間はパッチワークにおける副次的要素でしかありません。しかし、パスをすることで1時間=1ボタンの価値が得られるため、価値としては1時間=1点と疑似的に考えることができます。

 プレイヤーボード(9x9)も、外在的な制約で、かつ得点に寄与しません。これもゲームも副次的要素にすぎません。ですから、わたしはパッチワークがパズルゲームではないと申し上げているのであります。

 

(3)タイルの価値とは何か?

 BGAで「パッチワークってどうすれば勝てるんだ(スペイン語)」と初心者のブラジル人兄貴から聞かれたことがあります。わたしは「相手より高い価値のタイルを取り続けること」と答えました。そのときの質問がこれです。

 ブラジル人兄貴「じゃあ強いタイルってどれなんだ?」

なるほど。確かにどのタイルが強いのか、価値が高いタイルがわからなければ勝てるものも勝てません。実は、パッチワークのタイルは意図して強弱がデザインされています。タイルには絶対的な強さの強弱があります。それは強いタイルを覚えていれば済むことです。しかし、その強さはタイルの並びという要素によって変化します。価値の高いタイルとは、要約すると「消費するボタンに対してマス目が広いか、もらえるボタンが多い」タイルのことです。これについては第二部で、並びを踏まえたタイルの強弱は第三部で論じましょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2 タイル理論

  • 強いタイルとは?

タイルの本来的価値

 先ほど、価値の高いタイルとは、要約すると「消費するボタンに対してマス目が広いか、もらえるボタンが多い」タイルのことである、と説明しました。それでは、なぜこのようなタイルは、価値が高いのでしょうか。それは、このような強いタイルは、ボタンとしてのタイルの価値(VB, tile Value as Buttonと定義しましょう)を計算したときに、その値が大きくなるからです。総論で申し上げたボタンとマス目の価値論から、あるタイルの価値を計算しようとすると、以下の計算式が導かれます。

 

VBの計算式)

 

VB=2(タイルの大きさ)+(ボタン数)*(未通過の決算ボタンの数)―(購入ボタン代)

※補足:未通過の決算ボタンとは、時間ボード上の決算時点を指します。

 

 

この式の優秀な点は、「序盤は安くてボタンが多いタイルが強く、終盤はボタンが少なくても広くて安いタイルが強い」というゲーム内感覚と一致した価値判断が可能だというところにあります。時間がある最初と、最後の1手については、VBを用いることによって適切なタイル価値の計算が可能です。

 

VBの限界

とはいえ、VBの式を見ればわかる通り、この式自体は時間コストを一切考慮していません(時間経過によるボタン付タイルの価値変化は踏まえていますが)。そして、相手が取得するタイルについても一切考慮することができません。そのため、それらを補うため、敵対的購入理論を持ち出します。これは、第三部に記述します。

 

  • ボーナスタイルの価値

・7x7ボーナスタイル

パッチワークにおける強いプレイヤーの特徴として、高い確率で7点ボーナスタイルを取得していることが挙げられます。実際、BGAの全プレイヤーのボーナス取得率が35%、勝者平均で68%と、きわめて大きな差があります。(ミノリのボーナス取得率は60%台前半程度です)。7点ボーナスタイルは、単純に手数をかけずに7点というだけでなく、奪い合いになったときには実質14点分の利益と、無視できないレベルでの点差が発生します。ミスプレイをしてくれない強豪同士の対戦においては、ボーナスの先取りは勝敗をひっくり返しかねない要素です。はっきり申し上げますと、7x7を狙うことによる打ち手効率の低下や形の悪化よりも、ボーナス獲得の利益の方が大きいです。パッチワークでは、常に7x7を相手より先に埋めることを意識しましょう。

スペシャルパッチ

先ほどボーナスタイルの重要性を主張しました。続いて1マスのスペシャルパッチについてですが、わたしはこのタイルをあまり重要ととらえていません。取れるなら取ればよい、程度のものであると考えています。その理由として、

・1マス2点なので、打ち手による利益の方が大きい。

・相手に4マス取られても差し引き6点差にすぎず、7x7ボーナスの7点の方が大きい。

・そして血眼になって追わなくても、1、2枚くらいは勝手に手に入る。

・終盤に残り数マスになった場合、受けられるタイルが減りかえって邪魔なケースがある。

ことがあげられます。とはいえ、やはり手数をかけずに取ることができる2点利益であることには変わりはないので、自然に狙える範囲での取得を目指しましょう。

 

  • プレイヤーボードの埋め方

・平面積みと隅積みの優劣

パッチワークには1辺からすべての列を詰める「平面積み」と、1隅から両辺に向かって7マスまでタイルを詰める「隅積み」の2つの方法があります(命名は筆者)。中央から埋める人もいますが、中央から詰めるプレイヤーで強いプレイヤーを見たことがありません(受けられるタイルの種類が減るので、個人的にも非推奨です。例外として、隅積みや平面積みの手順前後として辺や隅にくっつけずに配置することはありますが)

 隅積みは7x7ボーナスの取得が狙いやすいうえ、十字型やH字型のような立体的なタイルを綺麗に受けることに優れます。隅積みが基本でよいと思いますが、強いタイルで埋めていくにはやや練習が必要です。また、細長いタイルの生成が偏った場合、終盤の打ち手がなくなることがあります。

 平面積みは1-2、7-2などの細長いタイルを受けやすく、かつ形状が安定していることからタイルを広く受けることに優れます。しかし、隅積みに比べ7x7の取得が遅れがちになり、終盤は立体的なタイルを受けることがかなり難しくなります。

 始動の第一タイルは、隅に隙間なく置けるかでどう積むかを決めます。たとえば、5-4や5-5といったタイルは、隅に配置すると受け(=詰められるタイルの種類の多さ)が限られるため、辺から配置を始めます。(これらは10個先程度までタイルを見て何を受けるか判断します)。0-3や1-4といった十字型タイルは、埋めやすい空間を確保するため、あえて中央に伸ばす方向に置きます。隅積みと平面積みは背反というわけではなく、辺から配置を始めても隅積みに移行することはあります。

 

・1マス妥協はOK

1マスの隙間を空けてタイルを配置することを「1マス妥協」(命名は筆者)と呼びます。そして、パッチワークにおいて妥協は重要なテクニックです。2、3回であれば、1マス妥協が必要ならどんどん打ちましょう。その理由として、

・効率を下げてマス目を埋めきるよりも数マス残しても高い効率で打った方が高得点。

・ほぼすべてのゲームで時間が足りないのでだいたい5、6個マス目が余る。

・そのため、ある程度妥協をしてもボードには余裕が残る。

・ゲームに慣れてくると受けを用意するためそもそも妥協の必要が減っていく。

・むしろ、終盤のスペシャルパッチを安全に入れるためのスペースが必要。

という理由があります。ボードを埋めきる試合は100戦に1,2回あるのですが、せいぜい30点がいいところで、5、6マス残したときの方が点数が良いことがほとんどです。パッチワークはマス目埋めゲームではなく、高い効率でタイルを取るゲームだということがわかります。まあ、気持ちいいのはわかりますけど。

 

・端妥協はOK、中央妥協はNG

 そんな妥協ですが、していい場所としてはいけない場所があります。してはいけない場所、それはボード中央の5x5のエリアです。なぜなら、ここに空きマスが発生すると、7x7ボーナスが取れないからです。つまり、相手にスペシャルパッチを絞られると、ボーナス点が阻止されてしまううえ、相手はゲームの最後までボーナスの回収を遅らせることができます。これは致命的です。そのため、妥協するなら端、それも辺に面した1マスか、隅1マスで妥協しましょう。端妥協はそれほど痛くありません。隅積みが強い理由は端妥協の容易さにもあります。

 

・強タイルの受けを意識する

 このゲームにおいて強いタイルは基本的にいびつな形にデザインされています。そのため、効率よく強いタイルを回収して隙間なく配置するためにはある程度の準備、「受け」の形を作っておく必要があります。これは強いタイルによって盤面が圧迫されることを避けるためです。主に、十字型や凹型と直線部分を組み合わせて用意することが多いです。強いタイルの詳細については、(4)にて話します。

 

・受けの広い空間を維持する

 このゲームにおいて、どんなに価値が低かろうがタイルを取ることはプラスの得点行動です。しかし、盤面には9x9という制約があるためだんだん配置が苦しくなってきます。そこで意識したいのが「受けの広さ」です。たとえば5マスの空きマスがあるとして、それが直線の形に並んでいると、受けられるタイルは2-1、3-3、7-1の4種類しかありません。しかし、3マス+2マスの形であれば、2-1、2-2(3種類)、4-2、4-6、6-5の7種類を回収することができます。つまり、この形は「より広い受け」であるといえます。そのため、タイルを配置するときはできる限り開けた空間を残すように配置しましょう。序盤の1-4などの大きいタイルが辺で受けにくい場合は無理におかず、中央に伸ばすように配置すれば、苦しい形になることを減らすことができます。

 

 

  • 強いタイルまとめ

 ミノリが強いと評価しているタイルは以下の通りです。付録に全タイルの主観的評価を載せています。

 

0-3、1-2(凹)、1―2(Z)、1-4、2-1(大)、2-3(H)、5―3、5-4、

7-2

 

とはいえ、これしか取らないのではなく、そこそこの強さのタイルで盤面を整える、相手に弱いタイルを押し付けるため強いタイルをあえて取らないケースはたくさんあります(1枚では弱いタイルでも、連続取得によって疑似的により強いタイルになることがあるからです)。ここでは相手に依存せず強いタイルのことを記します。

 特に強いのは0-3、1―4の2枚であり、この2枚は収入ボタン1枚あたりのコストが0枚、1枚という破格の効率だけでなく、価格も安価で埋まるマス目も大きい、最強のタイルです。基本的に、ポーン駒一巡目で両方を回収することを狙いますし、このタイルを受けるため十字型の空洞(受け)を用意します。それほど重要なタイルです。十字型の空洞はほかに5-3、5-4の受けにもなります。

 5-3、5-4も強いタイルです。序盤は5―4、後半は5-3が強タイルになります。5-4も収入ボタンあたり2・5ボタンと効率が比較的良く、0-3、1-4と受けの形が共通しており、かつ自身も2-3受けを持ちます。5―3も一手で8マス(16点)を取れるタイルであり、高値ではありますが他のタイル2個ほどのバリューがあり、取りたいタイルです。

 1-2、2-1、2-3は安くて場を埋められるタイルです。収入ボタンがないためスルーしがちですが、ボタンを残しながら場を埋められるこれらのタイルは貴重です。形状がいびつなので、これらも受けを意識して拾いましょう。

 7-2は2ボタンを2時間で回収できる、しかも6マスと大きいタイルです。中盤の収入稼ぎや時間調整において真価を発揮します。平面積みであればかなり受けやすいことも強さの理由です。

 

 

 

3 敵対的購入論

 敵対的購入論とは『パッチワーク』において相手を搾取するための戦術です。つまり、「自分が損しても、相手がより損をすれば、それは自分の利得である」という二人ゼロ和有限(確定)完全情報ゲームの性質から生まれる、相手の存在を前提にした最善手の模索であり、ただのタイルの価値を反映したものにすぎないVBを補完するために用います。

 

(1)4タイル待ち

・4タイル先は取れる

パッチワークは3タイル先までを取ることができるゲームです。パッチを取ることによって手番が交代する場合、欲しいタイルの4タイル前のタイルを取っておけば、次に相手がどのタイルを取ったとしても、目的のタイルを取ることができます。「4タイル先は確定待ち」という原則は、もっとも重要なテクニックです。強いタイルが4つ飛びに並んでいる場合は特に重要であり、4タイル待ちを成立させることが大きな得点差になります。

 

・4タイル待ちが成立しない場合の待ち

 もっとも、4タイル先を待っていたとしても、連続手番によるタイル取得が可能な場合は、4タイル待ちが成立しないことがあります。最もありうるのは1時間タイルがある場合で、この場合は常に4タイル待ちが成立しません。このような場合は、そのタイルのさらに4個前で待ちが成立します。彼我の時間差、タイルの並びにより確定待ちができる場所は変化しますので、注意深く観察しましょう。また、1時間タイル(2-1、3-1、7-1)は常に連続取得が可能なためそれだけで特別な価値を持ちます。

 

(2)ツーク・ツワンクと壁

 チェスにおいて、相手にある動きを強制させるための動きのことをツーク・ツワンクといいます。そして、パッチワークにおいても、相手に打ち手の自由度を与えないことは極めて重要になってきます。なぜなら、「打ち手の選択肢が多い方が、より高い価値のタイルを選択することができ、相手に低い価値のタイルを押し付けることを選択することが容易である」という一般的仮説があるからです。

 最も理解が容易な例は、相手の手持ちが0ボタンである場合です。(0ボタンで購入できるタイルは0-3しかないため、)相手は次の手番でタイルを取ることができず、必ずパスをすることになります。これは最も自由度がない例です。このような場合は、こちら側は3-6や1-5のように、時間的コストが高いが強いタイルを安全に確保することができます。つまり、相手に自由度を与えなければ、時間的コストは疑似的に無視することが可能です。時間を無視できる状況ではタイルの本来のバリュー(VB)を実現することができます。

 パスを強いるだけではありません。例えば、値段が高いタイルに2-2(3マス)などの価値が低い弱いタイルが挟まっていて、その先に強いタイルがあるような場合でも、相手のボタンが少なければ、その弱いタイルを取ることを半ば強制(もしくは強いタイルの取得を抑止)させることができます。これをわたしは「壁」として概念化しています。「壁」とは購入不可タイル3つまたは強いタイルの前に弱いタイルが3つ並んだ状態のことです。このような壁の目前にとどまることは相手に損な打ち手を強制させることができるため、できるだけ相手に壁を押し付け、自由な手を打たせないことが、パッチワークにおける重要な戦術となります。

 

(3)ボタンを絞る

 わたしが意識し始めてから、勝率が劇的に改善した戦術です。ボタンを絞るとは、「初動に相手に収入ボタン付きの強いタイルを回さず、収入差をつけてボタンの物量で圧殺する」という戦法です。要は先行制圧です。初期配置において安い収入ボタン付きのタイルが潤沢でない場合に使います(つまり運要素が絡みます)。なぜこの戦法が強いのか。それは最も序盤の収入ボタンの差は、目視できるより大きな差を生んでいるからです。決算はトータルで7回ありますから、最初の決算の1収入ボタンの差は、実質的に7点差を生んでいるというわけです。何もせず、ボーナスタイルと同じ点差が発生しています。また、初動の収入の遅れは低収入を生み、高額タイルの安定購入の遅れに直結するため、相手に利益を搾取される動きをされやすくなります。タイルの評価において、いくつかのタイルを序盤に優秀と評価しているのはこのためです。パッチワークの終盤は買えるタイルが増えるので、逆転要素のように見えますが逆です。パッチワークは序盤こそ最大の勝負所です。

 

(4)打開義務

 先ほど「壁」の理論を説明しましたが、相手が「壁」の前に直面したとき、①弱いタイルを仕方なく取るか、②パスし続けて相手がタイルを取るのを待つ、という選択肢があります。①の場合は問題ありませんが、②を選択された場合、こちらも損をしたくないのでパスを続けることになります。その膠着状態が続けば、いずれゲームは終わるのですが、そのとき、どちらが勝つのかという条件が問題になります。パスをし続けて負ける側が「壁」を超えるという不利益を受け入れなければなりません。これを「打開義務」とよびます。打開義務とは、お互いにパスを選択し続けたときに負けるプレイヤーが負うタイルを取る義務のことです。パッチワークにおいてパスを続けた場合、片方のプレイヤーが1マスのスペシャルパッチを独占します(=10点差がつく)ので、おおよそパスによりスペシャルパッチを取得する方にはまず打開義務がありません。打開義務は、収入ボタンの数の差、埋まったマス目の数、ラストターンに取れるタイルという確定情報により公開情報として判明します。基本的に不利な側が打開義務を負うので、打開義務を負わされることによるディスアドバンテージによりさらに不利になります。このゲームが先行制圧ゲーと述べた理由の一つです。

 ちなみに、ゲーム開始時点においては先手が打開義務を負います。なので、このゲームは後手が有利です。(最も、初期配置の要素が大きいので、確実ではありません。)

おわりに

ここまで読んでいただき、ありがとうございました。この内容はブログ「ミノリの盤上遊技録」にて同様の内容が無料で公開されているため、複製、頒布等は自由に行っていただいてかまいません。また、無償かつクレジットを継承したうえでの加筆修正、公開を認めます。

 

このゲームは突き詰めるとこまでやると実力3:運7だと思っています。どんなに頑張っても序盤の配置で負けるときは負けます。しかし配置運だけに頼っているわけにはいきません。これらのテクニックを生かせば、少しでも有利に試合を進められることを願っています。わたしの勝率もそのことを証明できていると信じています。わたしもここまで楽しめるゲームだと思っていませんでした。

 

 ローゼンベルクの傑作『パッチワーク』、ぜひ楽しんでいただけると幸いです。

2022/9/13 著者 ミノリ

 

APPENDIX:ミノリのタイル評価表

☆の数が多いほど、強いタイルであることを示します。

(0ボタン)

0-3:☆5。絶対に取るべきタイル。12点+1収入ボタンを0ボタンでとれる。最強。

(1ボタン)

1-2(凹):☆5。9点でコストも優秀。ボタンが貴重な序盤ですら取ることを考慮する。

1-2(Z字):☆5。平面積みをするとき優秀。上記とほぼ同じ理由。

1-3:☆2。1ボタンでとれることは評価点だが基本不要。

1-4:☆5。0-3に次ぐ優秀タイル。形が大きいので、受けられる形を作っておくこと。

1-5:☆4。時間コストの重さを度外視すればかなり高効率。序盤でとれば優秀。

(2ボタン)

2-1(2マス):☆3。1時間を利用したタイル間の繋ぎや盤面を妥協するのに使う。

2-1(6マス):☆5。無収入タイルでもかなり高効率。拾いたいタイルの一つ。

2-2(3マス):☆1。上位互換が存在するため単独で取る価値はない。

2-2(T字);☆2。進んで取る価値はないが形状が便利。

2-2(5マス):☆4。安価、そこそこ大きい、形が楽なのでよく回収する。

2-3(Z字):☆4。収入ボタンあたりとしてはかなり安いため、時間が許せば回収する。

2-3(H字):☆5。2-1には劣るが12点は大きい。ぜひ回収したいタイル。

(3ボタン)

3-1:☆3。ほぼ扱いは2-1。

3-2:☆4。爆発力はないが、隙が少ない、いつでも拾いたいタイル。

3―3:☆2。7-1や10―3の方が便利なので、資金を抑える妥協案として使う。

3-4:☆3。安価で形状もよいが4時間が重い。好き好んで回収する必要はない。

3-6:☆3(序盤は☆5)。序盤で取れるなら最強。SPパッチ回収にも使える。

(4ボタン)

4-2(L字ボタン):☆4。3-2と扱いはほぼ同じ。

4-2(平行四辺形):☆4。価値的には2―2と同じなので、同様。

4-6:☆2(序盤は☆4)。3-6と扱いはほぼ同じだが3-6より弱い。

(5ボタン)

5-3:☆5(序盤は☆4)。8マスは広いのでぜひ取りたい。ただ序盤は高い。

5-4;☆4(序盤は☆5)。序盤の強タイル。2-3、3-6の受けがあるのが高評価。

5-5:☆3。(序盤は☆4)。時間が重いのと、7-2がほぼ上位互換。

(6ボタン)

6-5:☆2。非効率。基本スルー。ただ最後の詰めには入れやすいので☆2。

(7ボタン)

7-1:☆4。(序盤は☆1)7x7作成にも詰めにも便利だが序盤回収は非推奨。

7-2:☆5。2収入ボタンで2時間はかなり優秀。平面積みだとさらに強力。

7-4:☆4。7-2には価値が劣るが受けやすさで優る。

7-6:☆1。取るとすれば序盤だが7ボタンが重いうえ8-6の下位互換。終盤にとってもリターンが乏しい地雷タイル。回収するならSPパッチと一緒に取る。

(8ボタン)

8-6:☆4。3収入ボタン6マスとそこそこ広いうえ意外と受けやすい。3収入ボタン付きのタイルとしては最強。

(10ボタン)

10-3:☆4。終盤でも隙間にねじ込みやすく直線空き地の妥協に使えるので便利。

10-4:☆2。収入ボタン目的での回収は非効率だが整地や角埋めには役立つ。

10-5:☆2。10-3や10-4に使い勝手で劣る。受けの形は残しやすい。

 

 

【ふるよに】チカゲ英雄戦【メガミに挑戦!】

お久しぶりです。minoriです。起源戦の大規模大会が発表された直後からブログへのアクセスが非常に増えており、「意外と見てくれてるんだな~」と温かい気持ちに満たされました。*1

 

さて、今回はタイトル通り、第七拡張の「メガミに挑戦」、チカゲ英雄戦を突破したときのお話です。チカゲはチカゲ好きの友人に握ってもらいました。

 

使用したメガミはユキヒ/Aウツロです。ユキヒ対チカゲは物語的でエモいですね。まあそれはそうですが、この二人を選んだのにはちゃんと理由があります。

 

ユキヒはくるりみ+かさまわしによるオーラ補充能力に加え、ひきもぐによる毒針回避、ゆらりびによる奇襲圧+生きる道対策ができるので採用。

Aウツロについては、チカゲ側にダストを回収する手段がないこと、虚偽による生きる道妨害能力が高いことから採用。チカゲを毒ビートへと誘導し、残響装置・枢式を利用することによって終焉の影の効果で無理やり毒を飲みます。そしてダスト生産能力の高さを生かしてじんわりと首を絞め合うバトルをします。

 

デッキ

しこみばり 円月 蝕みの塵 ひきあし 重圧 かさまわし えんむすび

残響装置・枢式 虚偽 くるり

 

くるかさとひきもぐでチカゲのビートに耐えつつ、しこみばり+重圧+円月でライフを取りながら、なんとか残響装置を起動してしばき倒すゲームプランです。生きる道対策は虚偽で耐えます。

 

ゲームは非常にゆったりした展開に。基本的にユキヒのひきもぐとかさまわしが優秀であり、毒針はひきもぐで避けつつ、こちらもしこみばりをライフに入れて頑張ります。滅灯毒だけは吐かないように抱え麻痺毒や幻覚毒、弛緩毒はさっさと吐くようにします。絆毒にぶち当たるので基本3間合い待機。お互いに再構成のダメージしか入らないグダグダ展開が続きます。

雪灯毒はまだ許せるのですが、滅灯毒がかなりしんどい、というか飲めない。「毒カードの数字を全部2倍にする」ってそれなんてこねくとだいぶだよ…吐いたら最後弛緩毒が一生飲めなくなるので抱えてたら、首切りで滅灯毒を無理やり叩き落してくる友人。

 

あっ…首切りなんてカードあったなあ…しかも0-3やなあ…

 

そして無常に場に落ちる滅灯毒。弛緩毒が一生吐けないことが確定しました。そして攻撃札が引けない。そりゃ3枚しか入ってないうえに蝕みの塵がほぼ仕事しないので当然。こんなにグダるなら魔食入れればお得だったのになあ…と反省。

とはいえチカゲも打開策がなく、フレアもじゃんじゃん使うので意外とダストが湧く。ライフ6のタイミングでダストが13になり、ライフ5で変形。フレアがちょうど0だったのでチカゲは叛旗の纏毒が使えず、殲滅の影を2連打して勝ち。

 

反省

くるりみの枠は正直非常用みたいなものだったので、ゆったりロングゲームをする意識で魔食でよかったのではないかと思います。あと影の翅は必要。攻撃力が足りませんでした。

叛旗の纏毒されるとAウツロでリーサルが取れないしなんなら万象叛ク殲滅ノ影が死ぬので、オリジンウツロを使って黒き波動でハンデスしながら魔食灰滅の方が間違いなく楽であっただろうと思います。もしチカゲ英雄戦に挑まれる方いましたらぜひウツロちゃんどうぞ。

僕は脳内でチカゲの英雄戦勝利ボイスを再生したのでもう御馳走様です。

 

 

 

 

*1:なお筆者も参加する気満々でしたがTOEIC(しかも午後のやつ)が無事にバッティングしました。あーくっそ。封殺打ちてえ。それもあって今回のブログは簡易版です。お許しを

【ふるよに】書棹についてのサマリー

▲メグミちゃん。比較的登場が後期なのもあって一番研究が進んでない気がする

 

〇交流祭、お疲れさまでした。

4月29日の岡山お気楽交流祭併催大会に書棹剣で参加しました。初めての完全戦大会で結果は3戦1勝2敗、フリプ含め5戦3勝という結果でした[1]。大会後はフリプで第七拡張入りのゲームを観戦させて頂いたり(ゲムマ不参加民)、参加者のみなさんと最近発売された『ゴジラ』をプレイしたり[2]、充実した1日でした。大会も満員御礼、主宰者及び参加者のみなさま、ご参加同卓ありがとうございました。

 

さて、今回構築した書棹剣、わりと面剣、扇剣のガンメタとして機能しておりそこそこ楽しかったのですが、剣のシーズン7-2更新により私の構築はおおよそ陳腐化するだろうと思われますので、正直公開してもあんまり意味がありません。まあしかし書棹は強力なデッキながらあまり攻略記事が書かれていませんし[3]、メグミを研究する記事自体がそもそも少ないので、もしかしたら需要があるかもしれないと思い、僕の書棹研究について記録を残しておきたいと思います。

 

1書棹の強み・弱み

(1)強み

〇戦略のバリエーションが多彩でどれも強力

 書棹のゲームプランとしては①森羅判証②掌ビート③UFO③結末の果実という4つのプランがあります。そして書棹はそのどれもが実用的なレベルに達しているという多彩な戦略を使い分けられるメガミであります。それこそが書棹の第一の強みです。

その中でも「森羅判証」のダスト不足をメグミの種結晶で補えるため、設置が安定しやすく、メグミの付与自体が納1~0がほとんどのため爆速のバーンを飛ばせます。「瀧河希の掌」もシンラのサポートが優秀で、メグミのライフ2点を通す戦略が強力ですし、UFO構築では「葦」「野茨」から「詭弁」につなげることで2距離組(古刀・嵐とか)を押さえつけて勝つこともできます。「結末の果実」も反論立論から軽減がない相手に確定でブチ当てることができるのでサブプランとして便利な戦略です。

 

〇そこそこ速い・安定・高打点のリーサル

 書棹の強みを一言で表すならば「判証が高くて速い」です。書棹は中速・クロックデッキに対して制圧的な性能を持ちます。

だいたいの森羅判証デッキにおいては詭弁は2回必要ですが、書棹においては攻撃は詭弁と立論1回でおよそ足りており、森羅判証から6~7点飛ばすことでおおよそ足りるようになっています。また、メグミの種結晶を予備のダストとして準備できるため、攻撃しなくてよい分は壮語や鳳仙花をぽいぽいしておくことで、森羅判証からダストが枯れて死ぬという事態がおおよそ起きなくなっています。そのため相手の前進に協力する必要もないのです。遠距離からシンラさまの偉いお言葉でも浴びせておきましょう。

 

(2)弱み

〇切札打点に対する脆弱性

 書棹は切り札打点への有力なレスポンスを持ちません。

 およそシンラに由来する弱点ですが、メグミも防御力が優れているとはいえず、切り札に対する大打点に対抗する手段はほぼありません。せいぜい、打たれそうなタイミングで種結晶を展開して可能性の枝と棹穿ちを構えるくらいであり、お世辞にも防御が強いメガミとはいえません。致命的な打点を取られないよう、反論、引用や鬼謀壮語をちらつかせることで通常札にしっかり圧力をかける必要があります。

ただ、掌ビートの場合は可能性の枝と棹穿ちが化けるのでなんとかなることもあります。

 

〇アグロ戦略に対する脆弱性

 書棹はアグロ戦略に対して構造上の脆弱性を持ちます。

 書棹はゲーム全体を通しておよそ8~10のフレアを要求します。これだけでは普通のメガミと変わりませんが、問題なのは「瀧河希の掌」「森羅判証」「結末の果実」のいずれも、使用後2~3ターン生存する必要があるという点です。フレア消費では大したことがなくてもフレアの要求スピードはけっこう速いわけです。加えて、先述した通り書棹は硬いデッキではありません。そのため、アグロ戦略に対しては、フレアが間に合わず、無理やり展開してもこちらが殺す前に殺しきられるという事態が起こり得ます。

 

2 書棹の戦略構築

(1)森羅判証

【通常札】反論 棹穿ち 詭弁 引用 葦 鳳仙花 壮語 

【切り札】森羅判証 皆式理解 瀧河希の掌

※赤字は自由枠

 書棹における最強構築です。およそこれが通るなら判証で6~7点飛ばせるので問題ありません。ダメージプランは詭弁1点、再構成2点、判証7点です。行動の方を詳しく解説しておきます。

①デッキ1巡目

 先行なら2T詭弁、後攻なら種結晶を稼ぎつつ反論で再構成を促し、4Tの詭弁を狙います。1ターン目はとりあえず葦か鳳仙花を納1で投げておいてよいと思います。とりあえず詭弁で1点とれればそれで充分です。そして反論で取れたオーラと種結晶1で壮語を展開し、神算効果を連打します。これは①こちらの再構成を遅延することで疑似的にライフ1/3~1/2点をゲインし、②鬼謀壮語と棹穿ちの圧力で相手の攻撃をけん制し、③安全に種結晶を稼ぎ④湧いてくる集中力で判証のフレアを稼いでおくという意味があります。基本的に神算置き続けでも問題ありませんが、私は1/3くらいの確率(攻められそうな時)に鬼謀をポン置きします。

 壮語がボトムに沈むと泣けるので、いちおう偶数再構成を意識しましょう(まあ、無くてもなんとかなったりするんですが)。

②デッキ2巡目

 暇なら詭弁を当てに行っても結構ですが、森羅判証のための準備を進めます。理想手札は「葦+鳳仙花+壮語」です。最低限、壮語と別の付与を1枚持てるようにしておきましょう。できるだけ早く、6~7フレアを構えます。ダストが少しあると楽なので、立論反論で飛ばすなり、引用で赤札パクるなりして湧かせておきましょう。

③リーサル

森羅判証を展開。「壮語*3+葦+鳳仙花+掌*2」で7点取りにいきます。掌の皆式理解は、最後まで開けなくてもよいと思います。5フレアで即時2点のバーンができるので相手にフレアと切り札情報を与えないため保持しておきましょう。また、鳳仙花は納1で展開して割られないように。

 

(2)掌ビートダウン

【通常札】立論 反論 棹穿ち 殻打ち 詭弁 打擲 鳳仙花 

【切り札】瀧河希の掌 可能性の枝 皆式理解

※赤字は自由枠

「瀧河希の掌」を軸として、大火力を出し続けることで相手を削り切るプランです。正直判証の方が強いですが、掌は始動のフレアが少なく、また皆式理解から再展開も可能なため森羅判証だと問題がある場合に採用する価値はある強度です。またダストが湧きやすく、フレア要求量が少ないので論破+完全論破セットを採用しやすいのは大きなメリットです。壮語を採用して判証偽装ビートとかもできると思います。また殻打ちから納3壮語を展開すれば相手の通常札対応をけん制できます。

 

(3)UFO

【通常札】詭弁 野茨 立論 棹穿ち 打擲 葦 鳳仙花

【切り札】皆式理解 可能性の枝 因果律の根

※赤字は自由枠

UFOデッキ。シーズン4にへくとぱ氏によって発明されたUFO傘書に端を発する[4]、中空(3―4間合い)を維持するデッキの総称です。野茨で相手の前進を阻害しつつ、詭弁を複数回当てることで勝ちます。相手に再構成を促すダンスを踊りましょう。葦による前進拒否能力が高く、神算皆式による野茨のロックはそこそこ持続するため、遠距離レンジロックへの耐性に乏しいメガミにはよく機能します。

 

(4)結末の果実

【通常札】反論 打擲 詭弁 棹穿ち 壮語 鳳仙花 葦

【切り札】結末の果実 皆式理解 森羅判証

※赤字は自由枠

結末の果実で5ライフを取るデッキです。残り5点は打擲なり詭弁なり森羅判証なり天地反駁なり皆式理解による結末の果実の再使用で取ります。基本的に確定枠の構造が森羅判証と同じですし、森羅判証でええやんとは思います。まあでもロマンは大事。まあ、シーズン7―2で剣がナーフされるので、早期にライフを削る手段として採用するのは一考の価値があるかもしれません。(知らんけど。

Footnotes

[1] 1回戦:(書)剣棹―(剣)扇面。終幕の裏位置取りは野茨で止め、暁でしばき倒すプランだったが普通に1点足りずに負けた。ハカミチを突っ込んでたがここは可能性の枝で足りてた。

「みのりちゃんの完全戦はハツミを信じないことから始まったわけだが…しかし、ふるよに界も変わった。今のミコトたちなら俺の決闘の味をわかってくれたかもしれない…しかし、俺はどうしてハカミチなんて入れてしまったんだろうな?」(ふるよに発見伝)

2回戦:(書)剣棹―(傘)花橇。前回(3月)の刀爪の人。あ、ウパにカタシロ合わせてハカミチから掌でしばき倒せば勝つやんと思ってた。実際そうだったが疲れからか黒塗りの3鏡映咢に激突してしまう。責任として4ライフ取られえらくあっさり死ぬ。花は弱いはずでは?と思ったらよくよく考えたらこいつら橇鏡じゃねえか。

3回戦:(剣)書棹―(鏡)毒嵐。いつも僕を大会まで連れてってくれる優しい友人。おおよそ手の内を知られてる同士で、書棹が返ってくる。葦でライラから逃げつつ詭弁とか引用暴風とか鬼謀壮語ブチ当てて判証で蓋して勝ち。なんか反論の焦燥ダメがライフに2回通った。二人して首を傾げた。

[2] 同シリーズの『ボルカルス』っぽい作品ですがかなりサクサク進むゲームで、ぜひとも布教していきたいなと思います。今回のゲームでは6ラウンド終了時に避難民が全員避難を完了したので、「みんなで定時退社や」と言って喜んでました(※人間サイドは県知事&都知事の設定)。3回ほど人間サイドの避難民のリスポーンがゴジラの位置と一致し、リスキルで死にまくってて爆笑しました。コラテラルコラテラル(※初見プレイ特有のルールミス)。ゲームは1点差で人間が勝利と、白熱した試合展開でした。

[3] とりあえず、へくとぱ氏の「書棹フルーツボムRTA」を観た方がいいよ。すげー面白くて役に立つから。

[4] [要出典]。少なくとも私の知ってる一番古いUFOデッキはこれ。間違ってたり、オリジナルの提唱者がいたら申し訳ない。

【ふるよに】『桜降る代に決闘を』拡張購入のススメ(拡張紹介)

祝!『第七拡張:徒桜団円』&『玲瓏四季折々・春』発売!!

 

みなさんこんにちは。minoriです。先日公開したインストからアクセスが地味~に伸びており、筆者としてはありがたい限りです。筆者もあれ以来ボドゲカフェでのふるよに布教が非常に楽ちんになり便利でございます。

これからもゆるりゆらりボードゲームのお話を語らせていただきますね~

 

ま、それはさておきまして。

 

先日ふるよにを布教した友人から「アナログ版やりたいけど何買えばいいの?」って聞かれまして、まあふるよに関連の拡張ってたくさんあるしどこまで必要かわからねえよな、と思い、ボドゲ民にも需要がありそうなので記事にさせていただきます。

 

まず、『桜降る代に決闘を』というボードゲームは、『第一幕』(完結済)『第二幕』(完結済)『新幕』の3つの作品があり、現在(2018年以降、2022年現在)は『新幕 桜降る代に決闘を』で使用できる商品が発売されています。大会やブログ記事のほとんどは『新幕』環境で書かれており、それぞれの作品には(キャラクターは共通とはいえ)互換性はありません。

そのため、基本セットなどを買う場合は、左上に『新幕』と書かれたものを購入することを強く推奨します。『基本セット』はマジで紛らわしいので、ネットで購入する場合は左上のロゴを絶対に確認しましょう。

(※以下の記事でも、『新幕』を前提としてお話させていただきます。

 

商品を購入するための一問一答

①絶対買わなきゃいけないのは何?

A『基本セット』1つあれば最低限2人で遊べます。

 

②『基本セット』買ったよ!もっと遊びたいけど次何買えばいい?

A拡張商品から、好きなメガミが入ってる拡張を買えばいいと思います。特に決められないなら、『達人セット』の購入をおすすめします。メガミが8人追加されるので、ゲーム環境の奥行がぐっと深くなります。

個人的には『第四拡張:大洋航路』と『第六拡張:失楽飛翔』は初心者にもわかりやすくゲーム体験としても優秀な傑作と思いますし、『達人セット』と合わせるとそれだけで5柱のアナザー版もプレイアブルになるため、おすすめです。

 

③『達人セット』ってちょっと高くない?

A他の拡張に比べると高いですが、ほかの拡張の2倍くらいメガミが入ってるのでトータルで考えるとけっこうお得です。拡張したいけど損したら怖い、って人は『第一拡張:神語起譚』を購入しましょう。新メガミのウツロと、『基本セット』のメガミ4柱のアナザー版が入っているので、それだけでも5キャラ増えますから。

 

④アナザー版ってなんやねん?拡張だけで遊べんの?

Aアナザー版とはメガミの異なる姿を切り出したもので、オリジン版(元々のメガミ)に比べ極端な性能を持ちます。(主に小説版のワンシーンが切り出されています)。メガミの持つ何枚かのカードが別のカードに差し替えられるので、アナザー版を遊ぶにはオリジン版のメガミが必要です。

例)ハツミのアナザー版をプレイしたいなら、オリジン版ハツミが収録されている『第四拡張:大洋航路』と、アナザー版が収録されている『第六拡張・失楽飛翔』を購入する必要があります。


⑤アート作品に何か強い特典カードってついてんの?(遊〇王脳)

A特典カードは既存の切り札の特別なイラストカードで、それがなくても問題なくゲームをプレイすることができます。強いていうならイラストアド的には爆アドです。競技環境でプレイする分には不要ですが、好みで使うミコトもけっこういらっしゃいます(大会とかでもアートカードは使えます)

 

(必須)「基本セット」

 インスト用練習カード「はじまりの決闘」用のカードと、ユリナ・サイネ・トコヨ・ヒミカの4柱がキャラクターとして同封されています。ゲームをプレイするための桜花結晶トークンとゲームボードも同封されているため、プレイには必須です。

また、達人セットのキャラのためのコンポーネントも同封されています。

 

 

①新キャラ(メガミ)を増やすための拡張商品

購入することで新しいメガミがプレイ可能になります。いわばスマブラでいうところのファイターパスです。同時に、新しい拡張には大会環境で使用するためのカード更新パック(半年に1回カードのエラッタが行われる)が同封されているので、大会に出る人は公式のカードリストを見て更新しておきましょう。

 

「達人セット」

8柱のオリジンメガミがプレイ可能になります。全員が電子版でプレイ可能ですし、大会環境でもなにかと採用されるキャラも多く、初めて触れる拡張としてもっともオススメです。オボロ・ユキヒ・シンラ・クルル・ハガネ・チカゲ・ライラ・サリヤの8柱が同封されています。

旧版はストレージボックス機能がありちょっとお値段が張ったのですが、現在発売中のものはストレージ機能が削除されお値段が1500円安くなりました(代わりに『アルティメットストレージ』が発売されたためです)

 

「第一拡張:神語起譚」

 新メガミ・ウツロと、ユリナ・ヒミカ・サイネ・トコヨのアナザー版が同封されています。アナザー版メガミに初めて触れるのにオススメのセットで、かつ値段的にも他の拡張に比べお求めやすくなっております。

 

「第二拡張:神語転晴」

 新メガミ・ホノカと、アナザー版のオボロ・チカゲ・ウツロが同封されています。こちらもお値段的には『第一拡張』と同じくらいの小型サイズで、かつアナザー版オボロは現在でも大会環境でピックされることも多いメガミであり、競技志向のプレイヤーにもおすすめです。

 

「第三拡張:零限突破」

 「第三拡張」以降の拡張セットでは、新メガミ2柱とアナザー版メガミ3柱がセットとして発売されています。「第三拡張」の新メガミはヤツハとコルヌ、アナザー版メガミはクルル・サイネ(A2)・シンラです。サイネA2は「第一拡張」のサイネアナザーとは別物です。メガミによってはアナザーを2種類以上持つメガミもいます。

「第三拡張」は人気で再版され、再版後のセットにはボーナスカードとして「コンルルヤンペ」のキラカードが同封されています。

 

「第四拡張:大洋航路」

 新メガミはハツミ・ミズキ。アナザー版はユキヒ、サリヤ、ライラ。これまでのふるよにの常識を覆すようなメガミを取り入れた意欲作で、僕のもっとも好きな拡張です。アナザー版メガミも強力なメガミが多く、楽しめる作品になっています。

 

「第五拡張:異語邂逅」

 新メガミはカナヱ・メグミ。アナザー版はトコヨ(A2)、ハガネ、ホノカ。やや扱いが難しいメガミが多いですが上手なプレイヤーには人気のメガミが多く、ある程度ゲームに慣れてから挑戦すれば、非常に面白いセットになっています。

 

「第六拡張:失楽飛翔」

 新メガミはカムヰ・レンリ。アナザー版はハツミ、クルル(A2)、ヤツハ。カムヰ・レンリは間違いなくこれまでの拡張の中での最高傑作と評して問題ない出来であり、小説版「八葉鏡の徒桜」のクライマックスと相まって素晴らしいデザインとフレーバーの作品に仕上がっています。

 

「第七拡張:徒桜団円」

 第七拡張以降は、春にアナザー版追加及びカード更新のための中量級拡張、秋にメガミ追加を行う大型セットが発表されるとのアナウンスがありました。第七拡張では、ユリナ(A2)とヤツハ(A2)が追加されます。メグミちゃんどこ?って思った人は少なくないはず。そしてボスバトル型ゲーム『メガミに挑戦!』6作品が発表されます。メガミに挑戦は第二幕から連載されていた人気シリーズで、新幕となってゲームデザインんがリニューアルされ追加されました。

 

②アート作品

【小説】

「桜降る代の神語り」1巻・2巻(完結)

メガミたちの活躍を描いた小説で、公式ブログにも連載されています。特別イラストの切札が同封されており、1巻では「月影落」「律動孤戟」、2巻には「闇昏千影の生きる道」がボーナスカードとして入っています。

【設定資料集】

「幕間:風花青天」「幕間:細音雪花」

それぞれ設定資料集として発表されており、切り札イラストなども公開されています。電子版でも発売されています。

【フルアートカードセット】

「異絵巻」

ユリナ・サイネ・ヒミカ・トコヨのすべてのカードの別グラフィック版が手に入ります。

「アルティメットストレージ」

『第六拡張』までのカードを収納できるようになっており、ボーナスカードとしてウツロとホノカのフルアート切札が全部ついてきます。

キラカードコレクション:『玲瓏』」「玲瓏四季折々・秋」「玲瓏四季折々・冬」「玲瓏四季折々・春」

 『達人セット』~『第五拡張』までのメガミの切札のフルアートキラカードが封入されています。それぞれのセットに1柱1枚のフルアート切札と、ボーナスカードが封入されています。筆者は「ミオビキ航路」がボーナスである「冬」を発売後即購入しました。

 

③カジュアルなゲームモード

「祭札 二〇一九」

 ふるよにTRPGや、カード効果がめちゃくちゃになる「めがみ大発生」、ボスバトルである「メガミに挑戦」、相手と協力してお題を達成する「叶世座公演」などのさまざまなゲームモードが遊べるコンポーネントが同封されています。面白いゲームが揃っているのでオススメ。